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会計は「ザックリ」のほうがよくわかる! ⑨

また、外資系企業の多くは、収益・費用を、事業部別、部門別、製品別などと

色々な切り口で管理し、経営管理や予算策定、実績管理・分析等に役立てています。

そのため、勘定科目一覧表(Chart&Accounts)は、部門コード、その他の分析用の要素コードと

組み合わせて細かく設定されています。

複数の部門にわたる費用は関連する部門で按分されチャージされます。また、全社共通の管理部、

研究部門などの経費は、売上高、人数、面積等による適切な配賦基準(Allocation Basis)に

従って各部門に配賦され、その費用は本社共通費(Overhead Cost)と呼ばれます。

 

次に、B/Sですが、第1章(50ページ参照)でご説明した通り、貸借対照表の左側の

借方(Debit略してDr,)には、流動資産(Current Assets)と固定資産(Fixed Assets)、

右側の貸方(Credit略してCr,)には、流動負債(Current Liabilities)と固定負債(Fixed Liadilitics)、

純資産の部(Net Assets)があり、借方は資産の運用先、貸方は資金の調達先を示しており、

左右の残高は一致します(貸借一致の原則:Dual Aspect Concept)。

では、Current Assetsの紹介ですが、もっとも流動性の高いCash(現金)、

次にChecking Account(当座預金)、Savings Account(普通預金)などのBank(預金)、

なるべく早く回収したいAccounts Receivable(売掛金及び未収金と、なるべく回転率を

上げたいInventoory(棚卸資産、商品在庫)、所有権は移転しているがまだ輸送中で

届いていないGoods In Transit(未着品)略してイントラ、前払い家賃、雑誌の年間講読料の

ように先払いはしているが発生主義(Accrual Basis)に基づき、P/L上は費用として

処理していないPrepaid Expenses(前払費用)などがあります。

Fixed Assetsは、Tangible Assets(有形固定資産)とIntangible Assets(無形固定資産)とに

分かれます。Tangible Assetsには、Buildings(建物)、Land(土地)、Machinery and

Equipment(機械設備)、Vehicles(車両運搬具)、賃貸物件に対するLeasehold

Improvement(借室改良費)、すでに工事等は始まっているがまだ完成していない

Construction In Progress(建物仮勘定)などがあります。

また、Intangible Assetsには、Software(ソフトウェア)、Patent Rights(特許権)、

Trademark Rights(商標権)、Key Money(敷金)などがあります。

さて、貸方ですが、原則として1年以内に返済義務が発生するCurrent Liabilities(流動負債)には、

Accounts Payable(買掛金)、Accrued Expenses(未払費用)、Short-term Debt(短期借入金)などが

あります。他にも、社員から所得税を預かった際に使Withholdings(預り金)などがあります。

返済期日が貸借対照表日のよく翌日から起算して1年以内に到来しないFixed Iiabilities

(固定負債)には、Long-Term Debt(長期借入金)などがあります。

 

 

この続きは、次回に。

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