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認知症にならないための 決定的予防法㊿

ニューロビクス脳を体操させる

 

現在、わかりつつあるのは、<脳はかならずしも年とともに衰える必要はない>、ということなのです。

たいていの人が老化とともに経験する脳の衰えは脳の神経細胞が着実に死んでいくためでは

ないかもしれないのです。むしろ、脳の衰えは、樹状突起の棘(スパイン)の数がどんどん減り、

複雑さがなくなっていくことに原因があるのです。

脳を刺激すればするほど、より多くの樹状突起とスパインが生成されるので、より多くの記憶と

接続部がつくりだせることになります。

ありがたいことに、私たちは脳を鍛えて、脳が早くから衰えるのを防ぐための確実な方法を

知りつつあります。

そこで、脳の予備力を高めること(ニューロビクス)が登場するのです。

簡単に言うと、ニューロビクスは脳を実際に、日々の生活のなかで運動させることを意味します。

ニューロビクスは老齢になっても、脳の健康状態や強さ、柔軟性のレベルを一定に保たせるように

考案されています。

おもな加齢縦断研究から、体と精神の活動を高いレベルに保ち、社会とのつながりを保つことが、

年をとりながらも認知機能を維持し、向上させるうえで役立つということを示す証拠は増えつつあります。

なぜなら、血管網が何十億もの脳細胞に酸素を運びつづけるからです。

枝状の触手がこれらの細胞の端から伸びており、脳の情報伝達<ワイヤー>となっています。

健康的な脳—-どんなに老齢であっても—は、新しいニューロンおよび樹状突起をつくりだして、

配線し直すことができます。

記憶力の源泉は、大きさを増すことのできる樹状突起のスパインにあります。

したがって、記憶の貯蔵量は増やせるのです(利息のつく預金口座のようなものです)。

 

ニューロビクスは精神の健康状態を保つのに役立つ

 

ニューロビスクは、年をとっても、脳の健康状態や強さ、柔軟性のレベルを一定に保つうえで

役に立ちます。

私たちの五感を総動員する、非日常的な、予測できない経験を脳に与えることで、ニューロビスクは

ニューロンの活動の新しいパターンをつくり、脳の連想能力を高めます。

名前と顔を一致させたり、においを嗅いで特定の食べ物を思いだしたりする連想は、

記憶と学習の基礎となる要素です。

新しい連想パターンを意図的につくることが、ニューロビクスの中心的な役割です。

 

 

この続きは、次回に。

 

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