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ドラッカーのマネジメントがマンガで3時間でわかる本㉛

第8章 トップがすべきこと—-トップマネジメントはどうすべきか

 

59  マネージャーは成果に対する責任を持つ

          —コミュニケーション!

 

⚫️ 「マネージャーは組織の成果に責任がある」

社長も、部長も、課長もマネージャーである。

マネージャーは、マネジメント、分析、研究、改善をして、「組織の成果」をあげることに責任を持つ。

マネージャーは「勝敗」にこそ責任がある。

各部門のサブ(補佐官)や秘書も仕事をして、事業の方向性、富やサービスに決定的な影響を与えていると

いえる。しかし、サブや秘書は「成果に対する責任」を持っていない。

ここに大きなちがいがある。

 

⚫️ 「社内翻訳」が必要なわけ

「専門家」という人たちがいる。研究者や技術者だ。

彼らの能力が全体の成果に影響する。

マネージャーは、専門家が「何をいおうとしているか」や「何をやろうとしているか」を

理解しなければならない。

専門家は専門用語で話しがちだ。まず「社内翻訳」をしなければならない。

上司やマネージャーの仕事は、専門家のことばを上司や同僚に翻訳し、同僚の言葉を専門家に

翻訳して社内のコミュニケーションをとることにある。

両者の〝通訳〟になることが大切だ。

マネージャーは上手に専門家の知識や技術をアウトプットさせて、全体の成果にむすびつけなければ

ならない。

 

⚫️ 「ボスは空曲のコミュニケーション係」

本来、「機能と地位」は別である。

軍隊では指揮官の能力を持たない人間でも高い地位につくことがある。

優秀な作戦参謀がいても正当な指揮ができないこともある。

そんなときボスが指揮官と参謀のまとめ役となる組織はうまくいく。

ボスというよりコミュニケーション係である。

それほど組織ではコミュニケーションが大事なのだ。

 

60  マネージャーはオーケストの指揮者だ

         —目標に設定、人材開発など多くの仕事がある

 

⚫️ 「空間と時間の二つの統合」

マネージャーの役割は二つある。

「空間的統合と時間的統合」だ。

「マネージャーはオーケストラの指揮者だ」(ドラッカー)

それぞれのパート(演奏者)の成果をより大きくするのが仕事だ。

会社でいえば投入したすべての資源の総和より大きくなるべきである。

事業マネジメント、人と仕事のマネジメント、社会的責任のマネジメントを統合しなくてはならない。

どこかのパートを犠牲にすると演奏全体が弱体化してしまう。

指揮者はすべてのパートの音を聞きわけパートの弱みを消さなければならない。

マネージャーも同じだ。

もう一つのマネージャーの役目は、「未来と現在の両方を調和させる」ことだ。

「ただちに必要なものと未来に必要なもの」。

そのいずれも犠牲にすると組織は危険にさらされる。

 

⚫️ 「五つの大事な仕事」

ドラッカーによれば、マネージャーの大事な仕事は次の五つである。

          1  目標の設定

          2  組織する

          3  動機付けとコミュニケーション

          4  評価の測定

          5  人材の開発

 

マネージャーは「五つの大事な仕事」をあるときは個別に、あるときはまとめてこなせなくては

いけない。かつてマネージャーには数字に強い人が多かった。

今は人間的に温和で人望のある人が多い。

しかし数字に強くても人望があってもそれらはマネージャーの資質とは関係ない。

五つの大事な仕事ができるのがマネージャーなのだ。

 

◽️  人間的に温厚で人づきあいがよくても、マネージャーの資質とは関係ない。

    とっつきにくく気難しい、人づきあいが悪いマネージャーが多くの人を育て、

       尊敬を集めることがある。

               ↓

     真摯さが最も重要な資質なのだ。

 

 

この続きは、次回に。

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