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社内プレゼン資料作成術 ④

Lesson8   社内プレゼンで絶対に抑えるべき「3つのポイント」

 

✔️「本当に利益を生み出すのか?」という財務的視点

まず第1に、提案する事業を実施することによって、「本当に利益を生み出すのか?」という

財務的視点です。

ですから、どのような提案であっても、現状より収益アップやコストカットなど、何らかの

財務的なデータが改善されることがゴールでなければならないのは当然です。

その際に、必ず押さえなければならないのは、「コスト」と「売上・収益予測」の2つ。

まず、コスト。事業を実施する上で必要なコストを明確に示さなければなりません。

おそらく、部署内で事業内容を検討する際にコスト計算は綿密に行っているはずですが、

プレゼン資料をつくる際には、再度、その精度を確認することをおすすめします。

 

次に売上・収益予測です。

提案事業を実施することによって、どれだけの売上・収益がもたらされるのか、つまり、「効果」を

明示しなければなりません。

もちろん、あくまでも「予測」ですから、100%の根拠を示すことは不可能です。

しかし、この「効果」に説得力があるかないかで、プレゼンが採択されるか否かが決まるといっても

過言ではありませんから、知恵を絞らなければなりません。

 

✔️「現場でうまく回るのか?」という実現可能性

第2のチェックポイントは実現可能性です。

どんなにデータ上は効果が見込めるアイデアでも、現場でうまく回せないような提案では

意味がありません。やるべきことはただひとつ。

提案する事業に関連する部署にしっかりと説明するとともに、実現可能性や注意すべきポイントを

ヒアリングすることです。そして、プレゼンの場で「現場の確認は取れています」などと一言

添えれば、決裁者は安心してGOサインを出してくれるはずです。

 

✔️「経営理念」に合致した提案であるか?

第3のチェックポイントは、経営理念との整合性です。

どんなに売上・収益が向上し、実現可能性があっても、それだけでは足りません。

経営理念や社是に示されている方向性に合致しない提案が認められることはありません。

ブレゼン資料をつくり込む前に、もう一度、「これから仕上げようとしているプレゼンは、

本当に経営理念に添ったものだろうか?」と自問するのは重要なステップです。

そして、「間違いなく、経営理念の実現に資する提案だ」と腹の底から納得して資料作りに

取り組むことで、必ず格段に説得力が増すと、私は確信しています。

 

Lesson 9   いきなりスライドをつくり始めない

 

✔️まずは「一人ブレスト」でスライド・イメージを磨く

ブレゼン資料の作成を始めるとき、いきなりPowerPointやKeynoteなどのプレゼン・ソフトを

立ち上げてはいけません。

まずは、紙とペンを用意して、これまで企画・事業内容を検討する過程で集まったデータを

書き出すことで、頭の中を整理するようにしてください。

いわば「一人ブレスト」をするわけです。

闇雲につくり始めるより、よほど効率的に適切な資料をつくり上げることができるでしょう。

「課題」「原点」「解決策」「効果」のストーリーに沿って、「結論」と「根拠(データ)」

「ビジュアル(スライドに掲載する写真)」を書き出していきます。

 

✔️関係部署のスタッフとブレストをする

「一人ブレスト」でプレゼン資料のイメージが見えてきたら、上司や先輩に見せて意見をもらうのは

もちろん、できれば、関係部署のスタッフを集めてブレストをする機会を設けると万全です。

関係部署のスタッフとのブレストには、2つの意味があります。

まず第1に、他部署の視点でチェックしてもらうことで、「抜け漏れ」がなくなるとともに、

思いもよらないアイデアを提供してくれたり、「このデータよりも適切なデータがある」などと

アドバイスをしてもらえることがあります。

第2に、これによって関係部署のコンセンサスを得ることができるという意味があります。

これは、重要なポイントです。

いくら企画・事業の検討段階で相談をしていても、いざプレゼントいう段階で彼らの最終確認を

取っておかないと、思わぬ“ちゃぶ台返し”を食らう可能性があるからです。

このステップを経たうえで、はじめてプレゼン・ソフトを立ち上げます。

 

 

この続きは、次回に。

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