お問い合せ

危機の時代 ジム・ロジャース ④

・経済対立が戦争になる可能性

 

経済対立はしばしば実弾を撃ち合う本物の戦争に発展する。

トランプ大統領は戦争が好きだ。

トランプ大統領は、ニューヨーク・ミリタリー・アカデミー出身だ。

彼は軍事学校に通ったので、自分が将軍たちよりも優れていると思っている。

 

だから、彼は危険人物と言えるだろう。

政治家は戦争をすることで国民の注意をそらすことができる。

戦争が起こったときに、外国人を非難するのはとても簡単だ。

異なる肌、異なる言語、異なる宗教で、食べ物も異なっており、すべての

問題について外国人はターゲットにしやすい。

 

歴史を通じて多くの政治家は外国人を非難しており、それはしばしば戦争に

つながった。

振り返ってみると、ほとんどの戦争は「どうしてあんなバカげた戦争に

なったのか」と後に言われることが、実際に起きてしまう。

 

・戦争の最初の犠牲者は真実

 

ここから得られる教訓は、1つの情報源だけに耳を傾けてはいけないと

いうことだ。

外国人を非難するという安易な手段に頼る政府が愚かな戦争を引き起こすことを、

歴史は証明している。

 

どの国も開かれたジャーナリズムと言論の自由を持つべきだ。

しかし戦争の時代を象徴する有名な格言がある。

「戦争の最初の犠牲者は真実である」というものだ。

この言葉は、古代ギリシャの三大悲劇詩人の一人で、ペルシャ戦争に参加した

アイスキュロスが語ったとされる。

 

・世界にすべての人は広島を訪れるべき

 

経済が低迷し、恐怖のような状態になると、社会が不安定になって戦争が

起きる可能性が高まる。それは歴史の教訓だ。

 

多くの人は歴史に学んでおらず、戦争がどれほど悪いことなのかを知らない。

だからこそ世界のすべての政治家は広島や長崎を訪れて、戦争がどれほど

恐ろしいのかを学ばなければならない。

 

・多くの人々は戦争を好む

 

戦争が終わると、悲惨だったと言う人は多い。

しかし、誰もがそれが始まった時点では、戦争を愛する。

自分の国が勝っているなら、誰もが戦争を愛するようになる。

実際には、たとえ自分の国が勝ったとしても、戦争は間違っている。

本当は誰も戦争に勝っていない。

それは誰かの命を破壊し、資本を破壊し、人々の生活をめちゃくちゃにする。

 

人間は何世紀にもわたって戦争を止めようとしたが、不可能だった。

むしろ多くの人は戦争を好むことを歴史は証明している。

人間は戦争が大好きだ。

 

戦争を止める方法を見つけられたらいいのだが、私には分からない。

戦争が始まると、誰もが熱狂する。

プロパガンダとマスコミ、そして政治家はみな、戦争を称賛し、正当化する。

私たちが正しく、相手は間違っていると、これでもかと宣伝する。

 

歴史を振り返ると、戦争が始まると、「戦争の最初の犠牲者は真実だ」という

指摘は正しい。

自分の国が戦争を始め、誰もが戦争にいくようになると、国もマスコミも

国民に対して多くのウソをつくようになる。

非常に多くのウソがあっても、誰もがそれらを信じるようになる。

愛国心が盛り上がっているので、冷静に考えるとおかしなことでも、誰も

疑問を持たなくなる。

それは非常に危険だ。

 

・経済的な問題がなかった時代はない

 

米国は歴史上、最も長い経済的な繁栄を最近まで享受してきた。

それは100年続くかもしれないと多くの人が考えていたと思えるほどだ。

トランプ大統領は「米国経済は大丈夫だ」と言ってきたが、私は間違っていると

思っていた。

歴史上、世界に経済的な問題がない時代は存在しなかった。

 

すでに世界中でさまざまな問題が発生している。

中国やインドだけでなく、米国や日本を含むあらゆる場所に火種があったので、

危機は避けられなかった。

借金が膨大なせいで、今回の危機は非常に悪くなるはずだ。

 

トランプが貿易戦争を起こしていたので、状況はさらに悪化し、1930年代の

ようにはるかに落ち込んでいくだろう。

世界中の政治家が多額の借金を重ねるという過ちを犯していたため、通常の

不況で済む可能性もあったはずなのに大きな災害に変わってしまった。

 

次の章からは、過去の経済危機でどのようなことが起きたのかを振り返りたい。

 

 

 

この続きは、次回に。

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