完訳 7つの習慣-人格の回復-28
イメージ化と自己宣誓書
人生に対する自分のビジョンと価値観を常に目の前に掲げ、それにふさわしい生活を送る努力を続けなければならない。
ミッション・ステートメントを日々の生活で実践するうえでも、右脳の力がとても助けになる。
このような継続的なプロセスも、習慣の一つのあり方である。
そこで私は、自分の日々の生活で大切な価値観に沿って行動できるように、右脳のイメージ力を使って「自己宣誓書」を書いてみる。
良い自己宣誓書は五つの条件を満たしている。
個人的な内容であること、ポジティブな姿勢が表現されていること、
現在形で書かれていること、視覚的であること、感情が入っていること、この五つである。
チャールズ・ガーフィールド博士は、スポーツやビジネスの世界のトップパフォーマーたちを詳しく調べている。
博士の研究の結果、世界のトップアスリート、そしてスポーツ以外の分野のトップパフォーマーのほとんどが、イメージトレーニングをしていることがわかった。
実際にやってみる前に、それを頭の中で見て、感じて、経験しているのである。
彼らはまさに、「終わりを思い描くことから始める」習慣を身につけていたのだ。
あなたも、この方法を人生のあらゆる場面で使うことができる。
舞台に立つ前に、セールス・プレゼンテーションの前に、誰かと厳しい交渉をする前に、あるいは日常生活の中で何か目標を立てて実行に移す前に、その場面をありありと思い描く。
それを何度も、しつこいくらいに繰り返す。
緊張せず落ち着いていられる「安心領域」を想像の世界の中で広げておく。
そうすれば、実際にその場面になったとき、異和感なく平常心でいられる。
自己宣誓とイメージ化は一種のプログラミングにすぎず、自分の中心と相容れないプログラミングや、金儲けや利己主義など正しい原則とはまるで無縁のプログラミングに身を委ねてしまってはいけない。
物を手に入れることや自分が得することしか考えない人が、想像力を使って束の間の成功を得ることもあるだろう。
しかし、想像力は良心を伴ったときにこそ高い次元で効果を生むのであって、自らの目的に敵い、相互依存の現実を支配する正しい原則に従うことで、自分を超えて広い社会に貢献できる人生を送れると私は確信する。
この続きは、次回に。