完訳 7つの習慣-人格の回復-52
再び、インサイド・アウト
主は心の内側から外側に向けて働きかけるが、
この世は外側から内側に向けて働きかける。
この世は貧民窟から人々を連れ出そうとするが、
主は人々から邪悪や汚れた面を取り去り、
自分自身で貧民窟から抜け出られるようにする。
この世は環境を変えることによって人間を形成しようとするが、
主は人間自体を変え、それによって人間が自らの手で環境を
変えられるようにする。
この世は人の行動を変えようとするが、
主は人の性質を変えることができる。
——エズラ・タフト・ベンソン
※ 内容は省略させていただきます。
ご自信で是非、お読み下さい。
世代を超えて生きる
インサイド・アウトのアプローチをとるようになってからは、お互いを信頼して
心を開ける関係を築き、個性の違いを心から認められるようになった。
それはアウトサイド・インのアプローチでは絶対にできなかったことである。
Win-Winの充実した関係、深い相互理解、奇跡のようなシナジー、
これらの美味しい果実は、私たちがそれぞれに持つプログラムを見つめ、
それを自分たちで書き換え、深いコミュニケーションという第Ⅱ領域の
重要な活動に意識的に時間を割き、「根」を育てたからこそ実ったのである。
私たち夫婦がそれぞれの両親から強い影響を受けているのと同じように、
私たちも知らず知らずのうちに子どもたちに影響を与え、彼らの生き方を
形成しているのだということを深く実感できる。
世代を超えた強い絆で結ばれた家族には、卓越した力がある。
両親、祖父母、叔父叔母、いとこなどが良い関係にあり、相互依存の
しっかりとした結びつきを維持している家族には、自分が何者であるのか、
自分という人間をかたちづくっているものは何なのか、自分にとって大切なものは
何かをはっきりと気づかせてくれる大きな力がある。
孫に温かい愛情を注ぐおじいちゃんやおばあちゃんは、子どもにとっては、
この地球上でかけがえのない存在である。
祖父母は、孫たちの良いところや可能性をきちんと映し出せる歪みの
ない鏡なのだ。
世代を超えて強く結びついている家族は、もっとも実り多い報いがあり、
満ち足りた相互依存関係を築ける。
そのような家族関係の大切さは、誰しも感じているものである。
以前『ルーツ』という本がベストセラーになったが、私たち一人ひとりに
ルーツがあり、今の自分まで続いてきた道のりをさかのぼり、
自分の祖先、自分のルーツを知ることができる。
それを知ろうとする最大の動機は、自分のためではない。
自分の後に続く子孫たち、全人類の次の世代のためなのである。
次のように言葉を残した人がいる。
「子どもたちに後々までに遺してやれるものは二つしかない。
一つは〝ルーツ〟であり、もう一つは〝翼〟である。」
この続きは、次回に。