お問い合せ

知識ゼロからのイノベーション入門③

第3話 イノベーションのヒントはどこにある?

 

⚪️ イノベーションは「不」から始まる

 

    発明はゼロから1を生み出すことだ。独創であり、これはなかなか難しい。

    それに対してイノベーションは、1プラス1を10にも100にも増やす工夫である。

    だから、技術革新とか改革とかいうより、イノベーションは「新結合」だと

    考えるとわかりやすい。

    ゼロから生むとなると困難だが、1から始めればいいとなれば、イノベーティブな発想も簡単になる。

    身の回りから、不満、不便、不足、不健康などを探し、「こうしたら楽になる」

    「自分ならこうする」と考える。

    それがイノベーションのスタートになる。

    いきなり、「世の中のためになる」「利益が10倍になる」などと大きく出る必要もない。

    「友達が喜ぶ」「自分が便利」という遊び感覚で十分だ。

    そういう身近な遊びからスタートしたタイプの代表がフェイスブック創業者の

    マーク・ザッカーバーグである。

 

⚪️ イノベーション思考になる3つの方法

 

    ①    不満や、「もっと」という欲を大切にする。

    ②    現状維持をよしとせず、変化を日常にする。

    ③    失敗を恐れずに変わり続ける勇気を持つ。

 

    少なくともイノベーター的な考え方や行動の仕方を身につけることはできる。

    それには大きな意義がある。不満や失敗への恐れを放置するとストレスがたまり、仕事や生活が

    イヤになってしまうが、「こうしたら自分に便利だ」「こうすれば友達や家族が喜ぶ」といった

    イノベーティブな考え方をすれば、仕事や生活が楽しくなるからだ。楽しくなければ、

    大きな変化は無理でも、小さな変化を起こすことならできる。

    それを積み重ねることで、人は案外大きなことを可能にしてしまうものなのである。

 

第4話 イノベーションはどう始めればいい?

 

⚪️ 同じものを見て違う未来を思い描く

 

    みんなと同じものを見て、みんなと違う「便利さ」「使いやすさ」をつくるのだ。

    顧客からすれば凄さサービスであり、イノベーターからすれば新しい市場をつくって独占できる。

    そういう顧客志向、サービス重視の代表がアマゾン創業者のジェフ・ベゾスである。

 

⚪️ 周囲に優秀な人材を集める

 

    シュンペーターは、発明は個人レベルであり、イノベーションは社会レベル、工業製品レベルという

    意味のことを言っているが、人を巻き込めないとイノベーションは発明で終わるのだ。

    イノベーションを成し遂げた人間には例外なく、周囲にAクラスの人材を集めている。

    中でも優秀な人材を結集するタイプの代表がグーグル創業者のラリー・ペイジである。

 

⚪️ イノベーションは夢を実現すること

 

    イノベーションには、失敗や反対論に負けずに変え続けることが必要だ。

    変化を日常にして、失敗を恐れずに変え続ける空気が欠かせない。

    特に「変化を日常にする」ことがポイントだ。

    「今日も何にもなくてよかったね」ではいけない。

    慣れた仕事の中に「ちょっとまずかったな」「もっといいやり方はないか?」という気づきと

    変化を積み重ねられるか。

    そこがイノベーションの行方を左右する。

    イノベーションは、大企業の一部のエリートがゼロからつくり上げるものでは決してない。

    普通の人が小さな気づきを元に、1からスタートするものである。

    そう考えると、イノベーションとは夢を実現することに近いのではないだろうか。

    ビジョンと信念さえあれば、誰にでもできるのがイノベーションの魅力なのである。

 

この続きは、次回に。

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