第2回 認知症医療介護推進フォーラム ⑤
⚪ デイサービス —満足群・不満足群
⚪ 60歳で退職→70歳で退職すると30%減少する(認知症)
⚪ 社会交流と知的な交流が重要。
⚪️ コントロール可能な認知症
⚪️ 予防治療—薬で治るまでは、後5〜10年は必要。
基調講演Ⅱ
他職種協働による認知症に強い街づくり
座長:大阪市立大学医学部 教授 森 啓
演者:群馬大学大学院保健学研究科教授 山口 晴保
◽️ 予防は、寿命を延ばす。
◽️ 予防は、コストが高くなる。
◽️ ユマニチュード
ユマニチュード(Humanitude®)とは、認知症の人のケアをするためのフランスの
イヴ・ジネスト氏によって開発された新しい方法です。
2014年2月5日の放送で、NHKクローズアップ現代でも特集されました。
この方法は、認知症の人に魔法をかけたように効果があると言われることがあるようです。
(もっとも日本でも、名称はつけなくとも、既にこのようなケアを実践されている人は
多くいるでしょう)
ユマニチュードは、見る、話しかける、触れる、立つという4つの方法が柱となっていて、
全部で約150もの技術があります。
見る
認知症の人の正面で、目の高さを同じにして、近い距離から長い時間見つめます。
斜めや横から視線を注ぐのではなくまっすぐに見つめ合うことで、<お互いの存在を
確認することができます。
目の高さを同じにすることで、見下ろされているような威圧感を与えず、対等な関係で
あることを感じてもらいます。
近くから見つめると、視野が狭くなりがちな認知症の人を驚かすことなく接することができます。
話しかける
優しく、前向きな言葉を使って、繰り返し話しかけます。介助をするために体に触れる場合も、
いきなり触れるのではなく、触る部分を先に言葉で伝えて安心感を与えてあげます。
例えば、洗髪を行う場合に「とてもきれいな髪ですね。
これから、髪に温かいお湯をかけますね。気持ちがいいですよ」などと話しかけます。
しかも、できる限り目と目を合わせながら行うようにするといいようです。
触れる
認知症の人の体に触れて、スキンシップをはかります。
決して腕を上からつかむような感じではなく、やさしく背中をさすったり、歩くときに
そっと手を添えてあげる等、認知症の人が安心できるように工夫します。
立つ
寝たきりにならないよう、認知症の人が自力で立つことを大切にします。
歯磨きや体を拭くような時でも、座ったままではなくできるだけ立ってもらいます。
立つことで筋力の低下を少しでも防ぐことができますし、座ったり寝たりしている時よりも
視界が広くなって、頭に入る情報量を増やすことができます。
この続きは、次回に。