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認知症にならないための 決定的予防法-61

ストレスと対処技能私たちはなぜ異なった反応をするのか

 

ストレスに関して最も興味深いことは、ストレスの多い出来事に、誰一人として同じように

反応をしないという事実です。

つまり、自分にとって感情を揺さぶる興奮を与えてくれるものも、配偶者にはぞっとする恐怖感を

与えるかもしれないのです!

それは私たちがみなストレス要因を異なった方法で感知し、それに反応しているからなのです。

とはいえ、健康に影響をおよぼし、アルツハイマー病をはじめとする病気にかかる危険を高めているのは、

ストレスにたいする不適切な反応なのです。

体では、預金は中性脂肪と糖タンパク質となってたくわえています。

お金そのものは、グルコースなどの糖分です。

これが脳や筋肉、および体内のほかの器官系の燃料となります。

それがなければ、体は文字どおり機能停止してしまいます。

 

急性ストレスはエネルギーを与える

 

それでは、身に危険がおよぶような緊急時だと悟ったとき、私たちの体では何が起きている

のでしょうか?

まず、交感神経系がすぐさま活発になり、アドレナリンが放出されます。

副腎の主たる役目は、たくわえられたエネルギーを利用できるエネルギーに変換する化学物質、

つまりホルモンを生成することです。

この化学物質がストレスホルモンのコルチゾールです。

コルチゾールがなければ、緊急事態を生き延びることはできません。

コルチゾールは文字どおり、個人的なタンクにたくわえられているエネルギーを血糖に

変えるのです。

 

抑制できない慢性ストレスが脳を破壊する

 

しかし、ストレスが何日間も、何週間も、何ヶ月もつづいた場合には、抑制できない

慢性ストレスと呼ばれます。

慢性ストレスは、一定の期間以上、ストレス要因に直面した場合に起こります。

ストレスが慢性的になり、ストレスホルモンのコルチゾールが一定の期間を超えて高い状態が

つづくと、脂肪の分布が変わり、それがメタボリック・シンドローム(82ページ参照)のような、

多くの慢性疾患の前兆となります。

腹部の脂肪やウエスト・サイズの増加も体内の炎症を増加させ、それによってアルツハイマー病を

発症する確率も高まります。

そうなのです。

ウエストのまわりについたその脂肪は、体のほかの部分を駄目にする有害な廃棄物なのです。

 

 

この続きは、次回に。

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