ドラッカーのマネジメントがマンガで3時間でわかる本⑤
7 利益を出すことも重要だ
—-利益は企業の「責任」なのだ
⚫️ 「利益使命との関係を考える」
伸びる企業は「社会的使命」を追及する。個人の達成感も大事にした。
つまり「マネジメント」の結果として成果があがる。
その報酬として利益が増えるのだ。
マーケティングは「現在の利益」を増やす。
イノベーション(改革し続けること)は「未来の利益」を増やすのだ。
企業にたしかな「存在理由」があるなら、利益が増えるのは当然なのである。
⚫️ 「利益について四つの要素」
ドラッカーは「利益は未来へのコスト」だという(利益についてはこの後何度もふれる)。
そして利益を次の四項目に定義する。
1 成果の判断基準
2 リスクに対する保険
3 労働環境を整える
4 社会に対する貢献
1は、「成果のバロメーター」ということだ。
2は、顧客への「供給責任」。いろいろなリスクに対応しながら持続的にサービスや製品を提供し
続けるためには利益が必要である。
3は、「働く人への責任」だ。儲からないからとすぐに首を切る。これは最悪の経営だ。
4は、「社会やコミュニティへーの責任」だ。
⚫️ 「利益が上がらないことを弁解するな」
ドラッカーは「無能な経営者は『利益があがらないこと』の弁解ばかりしている」と笑う。
「まともな社会貢献や経済活動ができないことが続くときは謝罪すべきだ。弁解はいらない」。
8 働く人は「意識改革」せよ
—「この企業は何をすべきか」を考える
⚫️ すべての人は「経営者」?
ドラッカーは著書『プロフェッショナルの条件』で「すべての人間がエグゼクティブだ」と訴えている。
企業で働く人は経営者も働く人も「その企業が何をすべきか」を考えなくてはいけない。
そもそも「企業(組織)は何かの社会的目的を持って存在している」。
そこで働く人が「その目的を知らない」なら、その組織も発展しようがない。
高い収益をあげることも困難だ。
人は「その企業の目的」に賛成したからこそ、そこで働くのだ。
働く人は「意識改革」をしなければいけない。
⚫️ 「本来の使命は何か」
組織には「」使命への同化」が不可欠だ。
ごく小さな企業で考えればわかりやすい。
ドラッカーは「使命の同化は会社が小さければ小さいほど実現しやすい」という。
大きくなると、企業が企業のために存在するようになる。
つねに「本来の企業の使命を問い直してみよう」と教えている。
この続きは、次回に。
使命感のない有能な社員や優れた技術者はかえって会社を危うくする。
企業が人を採用するときは、「この人は顧客への貢献を考える人かどうか」を判断基準にすべきなのだ。