「小倉 昌男 経営学」お気に入りピックアップ
今回は、「小倉 昌男 経営学」日経BP社 を読んで自分が気に入った点をピックアップして、
お知らせしたいと思います。
「小倉 昌男 経営学」 日経BP社
⚪️ 小売業
1. 多店舗すると、いきおいひとつひとつの店は小規模にならざるを得ない。
店が小規模になると、いきおい多品目、少量の品揃えにならざるを得ない。
2. 各店舗は、店頭在庫を極力減らす一方で。欠品のない状態を保つという、相反する課題を
同時にクリアしなければならない。では、店頭在庫を極力少なくし、かつ欠品をなくすためには、
どうすればよいか。
全国に多品目、少量、多頻度の商品補給を可能にする物流システムを持つ。
それが答えである。
⚪️ 市場で消費者が何を求めているか、それを知るためにマーケティングが行われ、それを受けて商品化、
マーチャンダイジングが行われる。営業活動の中核は、マーケティング。
⚪️ 共同体経営=パートナーシップ経営とは、経営者と労働者が対等に力を出し合って企業活動をやり、
その成果を両者で分配するというもの。
共同体経営では、共に知り、共に働くという姿勢が中心である。
従業員が自主性を高め、自己管理をしていくことに特色がある。
そのためには、経済の動き、経営の状態、人事など経営に必要な情報を、同時に従業員にも提供し、
同じ目的意識を持たせることが必要である。
自発性を高めるには、社内のコミュニケーションの改善、小集団の活用、経営の成果配分が
必要である。成果配分は、みんなで考え、その決定は経営者に任せる。
問題は、質であり量ではない——。
上智大学社会経済研究所 篠田雄次郎教授
篠田教授は特にコミュニケーションの重要性を強調された。
社長の持っている情報と同じ情報を従業員に与えれば、従業員は社長と同じように考え、
行動するはずである。従業員が、社長はこうしてほしいだろうと推察し、自発的に行動するのが、
パートナーシップ経営だというのだ。
⚪️ 吉野家に学んだメニューの絞り込み
牛丼に絞ったことにより、良質な肉を安く仕入れることができ、味が良いし、 値段も安いと
評判になっている。
そのうえメニューが一つのため、あつあつの丼をすぐに出せる。
しかも店員は素人のアルバイトでよく、人件費を抑えることができる。
おかげでお客は増え、収支も好調だという。
⚪️ 対象とする市場を変え、メニューを絞って新しい業態を開発したら、道が開けるのではないだろうか。
⚪️「全員経営」とは、全社員が同じ経営目的に向かい、同じ目標を持つが、目標を達成するための方策は、
社員一人ひとりが自分で考えて実行する。
つまり社員の自立的な行動に期待するのである。
社員に目標は与えるが、会社側はやり方について命令したり指図したりせず、社員がその成果に
責任をもって行動する、というものである。
篠田教授は「パートナーシップ経営は実例も多いし、成功例も多い。
日本人には理解しやすい経営法で、日本人に非常に向いている」と言われた。
事実、実行してみると、働く人にとってもやり甲斐のある方式で、社員に楽し く働いてもらうことが
できた。
⚪️ 私は、SD-セールスドライバーに対して、お客に好かれる寿司屋の職人になって欲しいと希望すると
同時に、サッカーチームの優秀なフォワードになって欲しいと注文した。
サッカーはチームプレーが必要で、メンバー全体の緊密な連携プレーがなければ勝利を得ることは
できない。だが、最後に得点を入れるのは、フォワードに優れたプレーヤーがいて、的確なシュートを
するからである。
スタープレーヤーといわれる人は、高度の技術を持っているだけでは駄目で、
シュートするかパスするか、とっさの判断をして行動する機敏さが必要なのである。
⚪️ 組織図の書き方も変えた。
一番上にフォワードであるとして名前を連ねて書き、一番下のゴールキーパーのところに
支店長の名前を置くように変えた。
⚪️ 米国はプロ野球、日本は学生野球
⚪️ 組織の活性化
日本型組織の中で何よりいけないのは、年功序列主義の仕組みである。
年功序列は、組織をピラミッド型にし、また実力主義の導入を妨げる。
組織をフラット化し社内のコミュニケーションをよくする、そうなれば経営のスピードも早くなる。
企業が成長すれば、時と共に組織は肥大化し、官僚的になる傾向がある。
経営者は常に組織の肥大化を防ぎ、活性化の道を探らなければならない。
⚪️ ピラミッド組織からフラット組織へ
フラットな組織は、利益責任を第一線に近いところまで下げることを意味する。
それによって、社内のコミュニケーションがよくなり、経営にスピードが出るとともに、
第一線の社員にやる気が起きてくる。
特にサービス業は、フラットな組織が望ましい。小売業もそうである。
⚪️ サービスとコストは常にトレードオフ(二律背反)の関係にある。
サービス水準を上げればコストは上がり、コストを抑えればサービス水準も下がる。
経営者の仕事とは、この問題を頭に入れ、そのときそのときにできるどちらを優先するのかを
決断することに他ならない。
⚪️ サービスが先、利益は後。
サービスの向上はプラスだが、コストが上がるのはマイナスである。
サービス向上によるプラス効果は、売上高の増加という形でつかめる。
だが、売り上げを左右する要件はさまざまあって、正確にどの程度効果があったのかを測るのは
難しい。一方、コストの増加は数値として割と正確に把握できる。
しかし、そのデータを揃える社員の給料や、それを検討する役員、幹部の時間と報酬を考えると
かえって、コスト高を招くよ うに思える。
↓
規則 ① 店舗の清掃を徹底する。
② 安くて美味しい商品の提供及び商品開発を常に考える。
③ サービスの徹底。
⚪️ 「3カ年計画」の立案
① 収益性 経常利益 ② 規模 総売上高
③ 健全性 自己資本比率 ④ 社員福祉 年間休日
⚪️ 一連の仕事を分業していたときに比べ、すべての仕事を一人でこなし、ひとつ ひとつ完結して
いくのは、やり甲斐があるし、面白い。
仕事に責任を持つことは大変であるが、反面、達成感があり、やり甲斐があることに皆、
気がついたのである。
⚪️ 日本人にとって働き甲斐は生き甲斐。
⚪️ 業態とは、文字通り、ある事業独自の形態のことを指す。
例えば、同じ「小売業」という業種でも「スーパーマーケット」と「コンビニエンスストア」のように
異なる業態が存在する。
業態化とは、事業者の知恵、創意工夫を問うものである。
業態化とは、営業の対象を絞り、サービスとコストにおいて、競争相手に決定的な差をつけることを
目標として、徹底した効率化を図ることである。
⚪️ 業務提案
・ 新商品の開発
・ 財務体質の強化
・ 資本調達の多様化
・ 日銭の入る商売メリット及び活用方法
日銭が入ることで、財務体質の改善にどんなに貢献したかはかり知れない。
日銭が入ると資金繰りが楽になるほか、商売のやり方をいろいろ工夫することができるので、
資金繰り以外にも良い効果がたくさん上がる。
例えば、小売業が季節商品をシーズン過ぎに安売りし、過剰な在庫を抑えられるのも、
現金で商売しているからだ。
⚪️ 経営とは、論理の積み重ねである。
なかには成功した他社の真似だけをしている駄目な経営者もいる。
だが、なぜ他社が成功したか、自社の経営に生かすにはどこを変えるか、倫理 的に考える必要が
ある。考える力がなければ、経営者とはいえない。
※ インターネットより抜粋
倫理とは、
1 人として守り行うべき道。
善悪・正邪の判断において普遍的な規準となるもの。
道徳。モラル。「―にもとる行為」「―観」「政治―」
2 「倫理学」の略。倫理学—共同体における人と人との関係を律する規範・
原理・規則など倫理・道徳を研究する哲学の一部門
統括 私が読んで参考になると思う箇所をピックアップ致しました。
現在、セミナーを開催すべくカリキュラムを作成しております。
大変参考になりました。
これからは、「大より小の時代」。
私は、「大規模より、小規模の集団で大規模となる」 がこれからの時代にマッチすると
考えています。
それでは、詳細は是非購読の上、お読みください。
この続きは、次回に。