訪日外国人インバウンド市場 攻略の鉄則-11
✔️訪日外国人の消費パワーを引き出した制度改正
訪日外国人、店舗双方にメリットをもたらす
免税対象品目の制限撤廃、手続委託型輸出物品販売場制度をビジネスに生かすには、仕組みを
理解する必要がある。制限撤廃によって従来の免税対象品目と何が変わったのか、また手続委託型
輸出物品制度は、訪日外国人と店舗にどのような利点をもたらすのか。
Keywords ◯ 制度の仕組み
・ 食品や化粧品も免税対象、免税店は1年で3倍超
食料品や化粧品といった消耗品も免税対象になったことで、消費税免税店になるスーパーや
ドラックストアなども急増。2014年4月には5,777店舗だった免税店の数は、翌2015年4月には
1万8779店舗と3倍以上に拡大しました(図表2)
・ ワンストップで免税手続き、店舗川の負担を軽減
2015年4月に創設された手続委託型輸出物品販売場制度は、免税店手続きを第三者に委託することが
できる制度です。
これまで店舗ごとに行っていた免税手続きを委託先に一任することで、店舗側の負担軽減につながります。
一方の海外観光客にとってもプラスです。
店舗ごとに免税手続きをする必要なく、免税手続きをまとめて引き受ける「免税一括カウンター」において
ワンストップで処理することができます。さらに免税一括カウンターに委託する店舗同士であれば、
購入金額を合算することができます。
消費税免税制度の適用には通常、一般物品(消耗品以外)は1店で1万1円以上、化粧品、薬品、食料品などの
消耗品は1店で5千1円以上を購入しないと免税手続きの対象とはなりません。
手続委託型輸出物品販売場制度は都市部の商業施設だけでなく、地方の商店街でも活用の動きが
広がっています。
政府は手続委託型輸出物品販売場を「地方創生」の起爆剤の一つとしており、2017年には2,000店、
2020年には2万店に増やす目標を掲げています。
図表1 免税対象品目
これまでの対象品目の拡大—家電・バッグ・衣料品等
▽
すべての品目に拡大
▽
現行の対象品目=これまでの対象品目—家電・バッグ・衣料品等
+
食料品・飲料品・医薬品・化粧品等の消耗品
図表2 免税店数はわずか1年で3倍以上(日本国内の免税店の推移)
2012年 4,173店
2013年 4,622店
2014年 5,777店
2015年 18,779店
図表3 免税手続き一括カウンターの流れ
※ フローチャートの為、購読にてお願い致します。
✔️免税店になるための手続きプロセス!?
納税地の税務署に申請するだけ
訪日外国人を呼び込み、その旺盛な消費パワーを取り込むチャンスが得られる
免税店になるには、どのような手順を踏む必要があるのか。
この続きは、次回に。