Coffee Blake-令和3年12月10日(金)「国勢調査」②
日経新聞-2021年(令和3年)12月1日
1人暮らし 世帯拡大
総務省が30日に公表した2020年の国勢調査は、日本全体で世帯の単身化が
一段と進む現状を浮き彫りとした。一人暮らしが世帯全体の38.0%を占め、
単身高齢者は5年前の前回調査に比べ13.3%増の671万6808人に増えた。
中年世代の未婚率も上昇傾向にある。
家族の形の多様化を踏まえた介護のあり方やまちづくり、セーフティ
ネットの構築が急務となっている。
日本の世帯数は5583万154となり、前回調査に比べて4.5%増えた。
1世帯あたりの人員は2.21人で、前回調査から0.12人縮小。
単身世帯は全年齢層で2115万1042となり、前回調査から14.8%増えた。
3人以上の世帯は減少しており、特に5人以上の世帯は10%以上減った。
65歳以上の一人暮らし世帯の拡大がつづいており、高齢者5人のうち1人が
一人暮らしとなっている。
男女別にみると、男性は230万8171人、女性は440万8635人で、女性が
圧倒的に多い。
藤森克彦・みずほリサーチ&テクノロジーズ主席研究員は「一人暮らしの
高齢者は同居家族がいないので、家族以外の支援が重要になる」と語る。
単身世帯の増加の背景には「結婚して子供と暮らす」といった標準的な
世帯像の変化もある。
45〜49歳と50〜54歳の未婚率の単純平均を基に「50歳時点の未婚率」を
計算すると、男性は28.3%、女性は17.9%となった。
00年のときには男性が12.6%、女性は5.8%だった。
この20年間で価値観や家族間の多様化から、中年世代になっても独身と
いうライフスタイルは珍しくなくなった。
単身者向けに小分けした商品の開発・販売など新たなビジネスの機会が
生まれる面もある。ただ、複数人で暮らすよりも家賃や光熱費の負担比率が
高まるほか、1人当たりのごみの排出量などが増え、環境負荷が高まる
ことも考えられる。高齢者であれば孤独死などにつながる懸念もある。
高齢化とともに単身世帯が増える中で、通院や買い物を近場でできるよう
コンパクトなまちづくりも課題となる。
体調を崩したり、介護が必要だったりする高齢者が増えれば社会保障費の
膨張にもつながる。単身世帯数の拡大にあわせた社会のあり方を追求して
いく必要がある。
外国人43%増 最多274万人に
総務省が30日に公表した2020年の国勢調査では、外国人の人口が過去
最多の274万7137人となり、5年前の前回調査に比べ43.6%増と大きく拡大
した。日本人の人口は1億2339万8962人で1.4%減った。
外国人の流入により、少子化による人口減少を一定程度緩和している。
新型コロナウイルスの感染が拡大する中でも、日本に住む外国人は減少に
転じなかった。
日本の総人口に占める外国人の割合は2.2%で、5年前の前回調査(1.5%)から
上昇。国連によると20年に世界各国に住む外国人は3.6%だ。
日本でも外国人は増えているが、諸外国に比べるとまだ少ない。
岡三証券グローバルリサーチセンターの髙田創理事長は外国人を巡り
「人口対策の現実的な選択肢」としたうえで「就労ビザなど対応を増やして
きた流れの継続が肝要だ」と話す。
国籍別にみると中国が66万7475人と最も多く、外国人全体の27.8%を占めた。
国勢調査 人口など最も実態に近く
▷—人口や就業実態などを把握するため5年に1度実施する調査。
日本に3カ月以上住む外国人も含み、日本に在住する全員を対象にして
いるため調査結果が最も実態に近いとされる。
国勢調査の確定値は6月に公表した速報値に比べ、世帯構成などより詳細な
データを含む。結果は選挙区の「1票の格差」是正のための区割り変更や
地方交付税の算定などの基礎資料となる。
▷—総務省は10月1日を基準日に調査員を動員して調べる。
郵送やインターネットでの回答も受け付ける。新型コロナウイルス禍の
なかで実施した今回はネットでの回答を推奨した。
西暦の末尾が5の年は簡易調査で、末尾が0の年は大規模調査にあたる。
学歴や利用している交通手段などの質問項目が増える。
▷—人口に関する政府の調査に「住民基本台帳に基づく調査」や「人口
動態統計」などもある。前者は総務省が毎年住民票の情報を基に調査し、
後者は厚生労働省が出生数や死亡数などの動向を使って毎月集計する。
●●政府の主な人口調査●●
国勢調査(5年に1回) 総務省
住民基本台帳に基づく調査(毎年1回) 総務省
人口動態調査(毎月1回) 厚生労働省
私は、〝国勢調査〟の記事を拝見し、今後、ますますこの数字は
増加傾向に進むと思います。
従って、国や企業は、益々、改善策に凌ぎをけずってほしいと
願っています。
例えば、企業は存続をかけて、ますます〝過当競争〟となり、
〝生き残り〟をかけて〝淘汰〟されていくと感じています。
現在、店舗数や従業員等が多い企業にとっては、人員の確保を維持
しつつ、事業の継続、維持、拡大を進めなくてはいけません。
AI(人口知能)やIT(情報技術)が益々進化し、ロボット開発も進み、
〝人員〟の補充に、店舗の無人化も増加すると思います。
外国人の居住もいろいろな形で、増加していくのでは無いでしょう。
これらは、日本に限ってのことだけではなく、大きく見ると〝世界〟
でも同じ傾向にあるとのこと。
〝良いところは、真似をして〟〝悪いところは、改善をして〟
少しでも、より良い社会にしていただきたいと願っています。
我々シニアも、少しでも社会の役に立つように心がけたいと思います。
次世代の〝お荷物〟にくれぐれもならないように。
2021.12.10
株式会社シニアイノベーション
代表取締役 齊藤 弘美