「生き甲斐」「働き甲斐」「やり甲斐」を考える ⑯
昨日から残暑になり、数日ぶりに昨夜は冷房をつけて眠りました。
天気予報でも、これから数日は残暑になりそうとの予報。
なかなか「食欲の秋」「読書の秋」等々には、時間がかかりそうです。
—–「みずから決断を下すときに—-眼前の小利」より抜粋—
人間でも、一人がちょっとした心得ちがいをしたならば、それに引き
ずられてまた多くの人が道を誤る。ことに、それが利欲にかかわった
問題となると、とかく人の判断は狂いやすい。そして眼前の小利にと
らわれる。
(中略)
小利にとらわれては、結局は損をする。その損も、単に自分だけで終
わるならまだ罪は軽いが、今日の世の中のように、人と人と、仕事と
仕事とがたがいに密接につながっているときには、一人の損がみんな
の損となり、その心得ちがいは大へんな結果を生む。
—–「みずから決断を下すときに—-善かれと思って」より抜粋—
善意の策も悪意の策も、策は所詮策にすぎない。悪意の策は、もちろ
んいけないけれども、しかしたとえ善意に基づく策であっても、それ
が策を弄し、策に堕する限りは、悪意の策と同じくまた決して好まし
い姿とは言えないであろう。つまり、何ごとにおいても策なしという
のがいちばんいいのである。
—–「みずから決断を下すときに—-止めを刺す」より抜粋—
ものごとをしっかりとたしかめ、最後の最後まで見きわめて、キチン
と徹底した処理をすること、それが昔の武士たちのいちばん大事な心
がけとされたのである。
(中略)
こんな心がけから、今日のおたがいの働きをふりかえってみたら、
止めを刺さないあいまいな仕事のしぶりの何と多いことか。
せっかくの九十九パーセントの貴重な成果も、残りの一パーセントの
止めがしっかりと刺されていなかったら、それは始めから無きに等しい。
もうちょっと念を入れておいたら、もうすこしの心くばりがあったら—–
あとから後悔することばかりである。
—–「みずから決断を下すときに—-カンを働かす」より抜粋—
カンというと、一般的には何となく非科学的で、あいまいなもののよ
うに思われるけれども、修練に修練をつみ重ねたから生まれるカンと
いうものは、科学でも及ばぬほどの正確性、適確性を持っているので
ある。そこに人間の修練の尊さがある。
(中略)
要は修練である。錬磨である。カンを働かすことを、もっと大事にして、
さらに修練をつみ重ねたい。
「生き甲斐」「働き甲斐」「やり甲斐」を考える参考にしたいと思います。
2023年9月27日
株式会社シニアイノベーション
代表取締役 齊藤 弘美