まんがで見につく 孫子の兵法 ②
「我は専りて一と為り、敵は分かれて十と為らば、十を以て其の一を攻むるなり」
訳—-
わが軍が1点に兵力を集中させ、一方の敵軍が分散して10隊に分かれたとすると、
敵の10倍の兵力(敵が自軍の10分の1の兵力)をもって攻めることができる。
少なければ能く則ち 能く之を逃る
和かざれば則ち 能く之を避く
故に小敵の堅なるは大敵の擒なり
孫子は、敵と味方の兵力を客観的に見て、兵力が少なければ逃げないといけないし、
比べものにならないほどの差があれば、近づくなと言っている。
「兵の形は水に象る。
水の行は高きを避けて下きに走る。
兵の勝は実を避けて虚を撃つ。」
訳—-
軍の形は水にたとえることができる。
水は高いところを避けて、低いところへと流れる。
軍も敵の兵力が充実した「実」の地を避けて、手薄になっている「虚」の地を攻めることで
勝利を得る。
「千里を行きて労せざる者は、無人の地を行けばなり。
攻めて必ず取る者は、其の守らざる所を攻むればなり。」
訳—-
千里もの長距離を遠征しても疲労が少ないのは、敵のいないところを進むからである。
攻撃すれば必ず奪取できるのは、敵が防御していないところを攻めるからである。
「古の善く兵を用うる者は、能く敵人をして前後相い及ばず、
衆寡相い恃まず、貴賎相い救わず、上下相い扶けざらしむ。」
訳—
昔から戦上手は、敵の前衛と後衛の連携を断ち、大部隊と小部隊が協力し合わないようにし、
身分の高い者と低い者が支援し合わないようにし、上官と部下が助け合わないように仕向けた。
この続きは、次回に。