通勤大学実践MBA 事業計画書 ⑮
6-5 撤退する勇気と正しい撤退の仕方
これまで、いかに事業を継続・成長させるかのポイントと心構えを述べてきましたが、最後に、
〝撤退の意思決定の重要性〟を述べておきましょう。
もちろん一度事業を始めたら、信念を持って、粘り強く、あらゆる可能性を考え抜き、
全知全能を賭けてその事業の成功に向けて打ち進むべきです。
しかし、ときには不幸にして、どうしても事業の継続ができなくなってしまうこともあるのです。
事業の撤退はさまざまな方面に迷惑をかけますが、そのやりかた次第では各方面への被害を
最小限に抑え、自身の再起を図ることも可能性としてはあるはずです。
確かに、自分の意思で白旗を掲げることは非常に辛いことです。
しかし、冷静になって、あなたの会社の社員や取引先、株主といったステークホルダーの立場も
考える必要があるのです。
撤退の判断ポイントは次の三つです。
① 取り得るすべてのオプションを挙げ、そのオプションが上手くいったとして本当に会社が
立ち行くか、そのオプションが上手くいくかどうかの確率を検討。
② 法律・金・経営の三種のプロに相談。
③ 会社が傾くときは、通常4〜5カ月前には兆候がある。
撤退の判断のためのプロセスにおけるマイルストーンを設定し、それに沿って4〜5カ月かけて
意思決定をする。
人間の心理は難しいもので、〝ここまで資金を使い続けてしまった。もうこれ以上のリスクは
冒せない〟といった心理状態における意思決定が、〝ここまでつぎ込んでしまったからには
引き下がれない〟と正反対の思考に導かれることがあります。
その危険性を常に自覚して冷静に決断することも、最も重要な経営者の役割の一つなのです。
◉ 撤退の判断ポイント ◉
1. 取り得るすべてのオプションを挙げる。
2. 法律・金・経営の3種のプロに相談。
3. 撤退の判断のためのプロセスにおけるマイルストーンに沿って4〜5カ月かけて意思決定
(会社が傾くときは通常4〜5カ月前に兆候がある)
◯ 参考文献一覧
※ 省略致しますので、是非、講読にてお願い致します。
◯ プレゼン直前チェックリスト
※ 省略致しますので、是非、講読にてお願い致します。
◯ 事業計画書サンプル
※ 省略致しますので、是非、講読にてお願い致します。
この続きは、次回に。