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Coffee Blake-9月19日(土) ②

「リバースメンタリング」という手法

 

伝統的なメンタリングとリバース・メンタリングの違い

 

伝統的なメンタリングないしメンター制度とは、知識・経験豊富な

シニアが「メンター」となり、「メンティー」である若手に対して、

コミュニケーションを通じて様々なアドバイスを行ったりカウンセリングや

教育を施したりする人材育成方法の1つである。

ヒエラルキーに依存した命令というかたちではなく、あくまでも参加者

同士の対話によって気づきが得られたり、自律的な行動に結びついたり

することを目的として実施されることが多い。

 

一方でリバース・メンタリングとは、このシニアと若手の関係性がリバース

(reverse)すなわち逆転したものである。

したがって、若手がシニアのメンターとなり、自分たちがシニアたちよりも

よく知っている知識をもとにアドバイスを行ったり、経験を共有したりする。

 

伝統的なメンタリングとリバース・メンタリングでは、さらに目的や期待

される効果も異なってくる。

 

伝統的なメンタリングの場合は、上述の通り、知識や経験に基づく

アドバイスが交わされているのに対して、リバース・メンタリングの

場合は、若手の持っている知識や経験をシニアに伝えるのみならず、

若い潜在力が組織的なイノベーションのドライバーになったり、ダイバー

シティのためのイニシアチブを執ったりすることが期待されていることが多い。

さらに、高齢化する企業において若い社員がリーダーとして機能する機会は

限られており、リバース・メンタリングが、若い社員がある種リーダーを

演じることが出来る場になり得るとも考えられている。

 


IT(情報技術)は若い世代が詳しい。

それなら経営者は目線を若い社員に合わせ、謙虚に「コーチ」になって

もらえばいい。

すでに化粧品大手などが導入しているが、その効果としては経営者のIT

リテラシーが高まる、若い世代の考え方を知ることができる、IT投資への

理解が深まり経営の速度が上がる—-などが指摘されている。

現実と仮想空間、集中と分散、求心力と遠心力、経済価値と社会価値。

コロナ禍で両極化の傾向が強まり、どちらも満たさないと生き残りに

関わるのだとすれば、経営者と若手という両極のコラボレーションは

アフターコロナ時代の一つの答えかもしれない。


ITリテラシーとは、簡単に言えば通信・ネットワーク・セキュリティなど、

ITにひも付く要素を理解する能力、操作する能力という意味です。

広義では、多くの情報の中から正しい情報をチョイスする「情報リテラ

シー」と置き換えることができます。


組織にそんな化学反応をもたらすDXにはもう一つ、経営者の時間軸を

変えるという効果もあるのではないか。

各種調査によれば、日本企業の6割以上は今も「中期経営計画」を3〜5年

ごとに策定しているが、内容が未達で終わることが多く、企業がそれらを

発表しても最近は株式市場が無反応ということが増える。

 

不確実性が増す今後は3年、5年先を予想することが困難になり、計画を

作ること自体が意味を失う可能性がある。

代わりに重要になるのは10〜20年程度の長期ビジョンや企業としての

パーパス(存在意義)を見いだし、それを半年、1年ごとに細分化して実行に

移すやり方だろう。

 

1兆ドルコーチには「ビジョンは計算を超える」というアップルの話が

あるが、シリコンバレーに限らず、米上場企業には3〜5年の経営計画を

発表する習慣がない。あるのはやはり10年程度のビジョンだ。

かつて長期雇用で知られた日本企業は経営が意外に短期主義だという見方も

多い。遠心力の時代は従来型の組織カルチャーの危機という見方もできる

一方で、予定調和的で「社長の在任期間」というだけの視点しかなかった

「中計文化」からの脱皮には良いきっかけになる。


略して「中計」と呼ばれることもあります。 

中期経営計画は、1年間の経営計画である年度計画よりも長いスパンを

見据えたプランでありつつ、長期的な経営ビジョンに比べより具体的な

施策や目標を示すものとして、多くの企業において策定されています。2019/11/03


書籍は、

「1兆ドルコーチ シリコンバレーの

レジェンド ビル・キャンベルの

成功の教え (日本語) 単行本」 – 2019/11/14

エリック・シュミット (著), ジョナサン・ローゼンバーグ (著)


 

詳細については、上記をご購読にてお願い致します。

 

私が印象に残ったのは、

 

・社内がデジタル化する一方で、置き去りにされているのが社長だと

 いう懸念がある。

 

・IT(情報技術)は若い世代が詳しい。それなら経営者は目線を若い社員に

 合わせ、謙虚に「コーチ」になってもらえばいい。

 

・経営者と若手の両極のコラボレーションはアフターコロナ時代の一つの

 答えかもしれない。

 

この3点となります。

 

新型コロナウイルスの影響で、働き方や生き方も変化しています。

危機と捉えるか、チャンスと捉えるかは、個々の考え方に依存しますが、

世の中は常に変化しています。

「時は過ぎ去り」「時は待ってはくれない」。

私は年齢が年齢ですので、「日日に新たに」、有意義な時間を過ごしたいと

思います。

 

株式会社シニアイノベーション

代表取締役 齊藤 弘美

 

 

この続きは、次回に。

 

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