お問い合せ

ブランディングが9割 ㉞

・従業員に愛着がなければ、お客さんに絶対伝わらない

 

なぜインナーブランディングを行うのかと聞かれたら、私はこう答えます。

 

「従業員に愛着がなければ、お客さんには絶対に伝わらないからです」と。

 

ブランドは「ロゴやデザインを綺麗にすること」と思っている方もいるかも

しれませんが、それは、外見だけ綺麗にして中身を磨かない人間となんら

変わりありません。つまり人間同様、ブランドの〝内面〟を磨いて初めて

強いブランドがつくられるのです。

従業員一人ひとりの行動や振る舞いは、まさにその〝内面〟です。

強いブランドをつくるには、「いかに従業員がブランドに愛着を持ち、

目指すべき姿を理解し、それに向かって行動できるか」が重要となって

きます。言い換えれば、従業員にブランドへの理解や愛着があってこそ、

様々なタッチポイントにその思いが反映され、お客さんにブランドの

「らしさ」が伝わるのです。

誰しも、自らが嫌いな商品や嫌なサービスは無理に売りたくはないでしょう。

もし無理に売れば、罪悪感すら生まれるかもしれません。だからこそ、

つくり手は、お客さんの期待を超えるような商品やサービスにするのは

もちろんのこと、従業員が誇りを持てるブランドになるよう、最大限努力

しなくてはなりません。

「この会社で働けてよかった!」と思ってもらえるようなブランドづくりを

していきましょう。

 

✔  広告に頼らずにブランド認知を高める方法

 

インナーブランディングが社内向けであるのに対して、お客さんや株主、

取引先など外向けに対して行うブランディング活動を「アウターブラン

ディング」(アウターコミュニケーション)と呼びます。

アウターブランディングの対象は、テレビや新聞、ネット記事などの

「宣伝広告」、展示会やポップアップショップなどの「イベント」「販促

キャンペーン」といったものが挙げられます。また最近では、KOL (キー

オピニオンリーダー)や、インスタのフォロー、You Tuberと連携した施策

などもあり、すべてを並べてはきりがありません。

ここからは、なるべくお金をかけずにしっかりアウターブランディングを

行える手法について、ご紹介したいと思います。

 

・メデイアに「記事」としてブランドを取り上げてもらう

 

効果的な施策もあるものの、以前と比べると、広告が効きづらい時代に

入ってきています。自社メディアの訪問者数や、SNSのフォロワー数が

増えないなど、認知向上に苦労している人も多いでしょう。

一人でも多くのファンを獲得する為には、一人でも多くの人にブランドを

認知してもらう必要があります。そこでおすすめなのが、広告出稿に費用を

かけず、効果的なブランドの認知度や好意度を上げる方法です。

まずは、新聞や雑誌、WEBなどのメデイアに、「記事」として自社の

ブランドを取り上げてもらうことです。なぜなら、広告と比較すると、

それらのメディアの記事は信頼度が高いからです。

自分から自分の良さを直接相手に伝えるより、信頼する人を介して伝わった方が、

より信じてもらえるということと同じです。

しかも、記事が掲載されれば、記事としてオンライン上に残るのが、いつでも

検索画面で自社のブランドを知ってもらうきっかけが増えるのです。

ただしこれは、現実的にはそう簡単ではありません。

記者が「面白い」とか「興味深い」と思わないと書いてもらえませんし、

メディアは公平性を保つため、1社だけを優遇するという立場をとらない

ものです。多くの人の興味を引く記事、読み手が何かしら利益を得られる

記事でないとだめなのです。また、記事として取り上げられるということには、

否定的なことも書かれてしまうというリスクがあります。

しかし、良い商品やサービスをお客さんに届けたい、お客さんにとっても

価値があるものを、メディアを通じて知って欲しいという真摯な思いが

あれば、記者には絶対伝わるものです。

記事として取り扱ってもらうコツは次の3つです。

 

1. リリースは必ず配信

 

ニュース性のある情報は、「プレスリリース」を必ず配信しましょう。

 

これを出すことで、商品の問い合わせも増えます。

プレスリリースを配信しなければメディアは情報を知りようがなく、

記事にはなりません。

プレスリリースの配信はPR TIMESや@Pressなどの配信代行サービスを

利用しましょう。

代行業者は、1回により多くのメディアに配信してくれるのが特徴です。

私の知るある企業でも、非常に画期的な新商品をつくっているなど、

ニュース性の高い情報がたくさんありながら、リリースを発信して

いないことでメディアが取り上げていないということがあります。

とてももったいないので、ぜひ配信していきましょう。

 

2. リリースは工夫を凝らす

 

リリースを受け取った記者が必ずしも読んでくれるとは限りません。

記者は忙しい上に1日に何通もリリースが届くので、よほどの内容のもので

ないと見てくれないでしょう。

リリースは文字ばかりでつまらないという記者もいます。

ビジュアル入りでわかりやすいリリースをカラー印刷し、実際に商品があれば

送るというのも一つです。

50社に送れば、少なくとも1社位は興味を持ってくれるはずです。

とにかく自分たちの良さを押しつけるのではなく、記者の立場になって考える

ことが重要です。また、自社のブランドと関連性の高い専門誌などのメディアが

あれば、積極的に記者とコンタクトを取り、取材につなげていきましょう。

メディア側も常にニュースが欲しいものです。記者と良いコミュニケーションを

取り続けることも忘れないようにしましょう。

 

4. リリースには記者が記事として取り上げたい内容を埋め込もう

 

記者が記事として取り上げたいことがいくつかあります。

それをリリースに埋め込むことで、記事となる確率が高くなります。

 

例えば、新商品発売などの「新」や、日本初・業界初などの「初」が付く、

新規性があるものはニュースになりやすいでしょう。また、社会問題への

取り組みもニュースになりやすいので、自社の新商品がいかに環境に貢献

しているかを書くのも良いでしょう。

あるいは、季節に即した内容も、ニュースになりやすい要素の一つです。

乾燥する季節になれば乾燥のお肌対策、受験シーズンになれば受験対策などが

記事になるでしょう。

このように、読み手が気になる情報を配信することで、ニュースになりやすく

なるのです。タイミングがとても重要です。

真夏の対策に関連するニュースを秋にメディアに配信しても、見向きもして

もらえないのは当然のことでしょう。

 

メディアに掲載されることは、商品検索の窓口にもなりますし、インフル

エンサーや口コミ人のネタ元となりますので、積極的に行うことをおすすめ

します。

ブランドの担当者がPRに時間を割くことができなければ、社内の広報・

PR担当者や、専門のPR会社に依頼する手もあります。

 

 

この続きは、次回に。

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