お問い合せ

Coffee Blake-令和3年7月23日(金) ⑤

● 「再就職」を選ぶメリット・デメリットとは?

 

ここでは、定年後に再雇用ではなく「再就職」を選ぶメリット・デメリットを、

それぞれ紹介します。

 

(1)メリット

 

自分の意志で仕事を選べる


最大のメリットは、前職にとらわれず自分の希望に沿って仕事を選べる

ところです。

例えば、趣味を活かせる新しい仕事を見つけたり、社会貢献につながる

ような仕事をしたりという選択もできます。

「定年後にしたいことがある」という憧れを抱いていた人にとっては、

それをかなえるチャンスかもしれません。

 

人間関係を一新できる

職場が変われば、当然ながら人間関係も新しく構築することになります。

例えば、新しい職場で同年代の友人ができたり、趣味でつながれる

コミュニティを形成できたりするケースもあるでしょう。

そのため、「長い人生を見据えて人間関係をさらに広げていきたい」と

いう人には、良いチャンスだと言えます。

 

65歳以上も勤務し続けられる

再雇用の場合は基本的に「65歳まで」の雇用しか保障されませんが、

再就職の場合は65歳以降も雇用を継続できる可能性があります。

「65歳以降も働き続けることを見据えて、早めに自分に合う仕事を見つけて

おきたい」という場合は、再就職の道を選ぶのもいいかもしれません。

 

(2)デメリット

 

仕事をゼロから探す大変さがある


再雇用と違って、仕事探しをひとりでゼロから進めていく必要があります。

特に60歳以降の人材を対象とする求人は数が限られており、希望を

100%かなえられるような仕事を見つけるのは至難の業でしょう。

思うように再就職先が決まらなかったときは、精神的なプレッシャーを

感じることもあるかもしれません。

 

ブランクが空いてしまうこともある


定年後すぐに再就職する人もいれば、しばらくは休養期間を取りたい人も

いると思います。「独立行政法人 労働政策研究・研修機構」の調査(※)に

よれば、「再就職先が決まるまでの状況」について、「すぐに就職が

決まった」と答えた人の割合は「46.9%」である一方、「すぐに職探しを

開始せず、何となくゆっくりしていた期間があった」と答える人も

「29.7%」と一定数いました。ただ、ブランクが長くなればなるほど

復帰への心理的な抵抗も大きくなります。また、ブランクがあることで

無給の状態が続くため、不安を感じる場合もあるでしょう。

 

希望の条件に合う仕事が見つかりにくい


定年後の再就職では、前職よりも雇用条件が悪くなるケースも少なく

ありません。賃金水準が折り合わなかったり、仕事の内容に興味が持て

なかったり、勤務地が遠かったりと何かしらの不満を感じてしまうもの

です。結果としてなかなか仕事を決められず、再就職活動が長引いてしまう

可能性もあるでしょう。

 

● 定年後の「再雇用」「再就職」を成功させるポイントとは?

 

定年後に「再雇用」「再就職」どちらを選ぶとしても、意識すべきこと・

大切にすべきことがあります。

ここでは、定年後の仕事選びを成功させるためのポイントを大きく3つ

紹介します。

 

(1)「やりたいこと」と「妥協できること」のバランスを考える

 

定年後の仕事選びでは、必ずしも要望がすべてかなうわけではありません。

そのため、「絶対に譲れない条件」と「それをかなえるためなら妥協

できる条件」を整理しておくようにしましょう。

例えば、「資格やスキルを活かせる仕事なら、多少は賃金が低くても

よい」という風に、具体的なケースで想像しておくことが大切です。

また、「定年後に再び働くこと」の意味や目的を明らかにしておくことも

重要です。

例えば、「これまでの人生でできなかったことに挑戦したい」「体力的に

無理のない範囲でいいので、働きながら生きがいを感じたい」「年金の

受給が始まるまでの時間だけ、生活費を確保するために働きたい」などが

挙げられます。

何のために働くのかが明確になっていれば、再雇用・再就職の選択も

しやすくなるはずです。

 

(2)生活の収支を正しく計算しておく

 

仕事選びと密接に関わってくるのが、生活費です。

特に定年後、年金の受給が始まるまでは収入が下がるケースがほとんど

なので、生活における収支を正しく計算しておくようにしましょう。

また、年金の受給予定額についてもある程度予測しておくことで、いくら

貯金が必要なのか目途が立つようになります。

ちなみに定年後に収入が大幅に減る場合は、再雇用なら「高年齢雇用継続

給付金」、再就職なら「高年齢再就職給付金」を受給できるケースが

あります。それぞれ受給できる条件や期間が異なるため、詳しく内容を

確認したうえで、申請することをおすすめします。

 

(3)人生100年を見据え、インプットし続ける

 

定年後の仕事選びにおいては、必ずしもこれまでの経験や知識が活かせる

とは限りません。そのため、この先の長い人生を見据えて、新しく知識や

資格を身につけるという選択肢もあるでしょう。

なかでも、シニア層に適性の高い仕事を見つけ、その職種で活かせる

ような資格を取ると便利です。

例えば、介護ヘルパーや社会福祉士、宅地建物取引士(宅建)、マンション

管理士、第二種電気工事士など、さまざまな種類があります。

定年後の仕事をより充実させるためには、キャリアの”第二幕”として

新しい学びをスタートさせるのもよいでしょう。

 

まとめ

 

定年後の再就職・再雇用を選ぶ際には、自分なりの「働く意味」や

「生きがい」を考えておくことが何より大切です。

ぜひ一度じっくり時間をかけて、第二の人生におけるキャリアプランを

設計してみてはいかがでしょうか。

 


 

いかがでしたでしょうか。

 

次の「代表のブログ」では、「再就職」「再雇用」を前提とした

「兼業・副業における起業・創業のおすすめ」をご紹介したいと

思います。

 

 

2021.7.23

株式会社シニアイノベーション

代表取締役 齊藤 弘美

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