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Coffee Blake-令和3年10月29日(金)「小脳が一役」

日経新聞 2021年(令和3年)10月26日(土)「元気の処方箋」の記事を

ご紹介致します。

 

若い時と違って、まったく〝記憶力〟が悪くなりました。

物忘れやすぐに言葉が出てきません。あれあれ—、これこれ—–と、

意味不明な言葉が随分、多くなりました。

ふと、〝認知症〟かな、と思う自分がおります。

そんな心持ちのせいか、この記事に目がとまりました。

心当たりのある方は、是非、ご参考にして下さい。

 

2021.10.29

株式会社シニアイノベーション

代表取締役 齊藤 弘美


 

元気の処方箋

 

久しぶりの自転車 小脳が一役

 

 

子どものころ覚えた自転車の乗り方は中高年になっても忘れないのに、

受験勉強で暗記したことは思い出せない。

初めて自転車に乗れたときを思い起こしてほしい。

何度も転んで痛い思いをし、ようやく乗れるようになった人も多いのでは

ないか。

よく「体で覚える」と表現するが、自転車の乗り方はまさに体得するもの。

これに関係するのが運動に欠かせない小脳だ。

小脳はその名の通り小さくて、脳全体の10分の1程度の大きさしかない。

しかし神経細胞の数は大脳よりも多いとさえいわれている。

小脳という名であっても自転車に乗れるというわけだ。

受験勉強で暗記しなければならないときは大脳の果たす役割が大きい。

記憶に関しては「エビングハウスの忘却曲線」をご存知の方もいるだろう。

ドイツの心理学者ヘルマン・エビングハウスが一定の条件で調べ、導いた

ものだ。記憶を保持し続けるのは難しく、時がたつほど覚え直すのにも

時間がかかるということが示されている。

受験勉強の内容は残っていなくても、体が覚えて小脳に刻み込まれた

ものはなかなか消えない。ただ残念ながら、小脳の機能も歳を重ねる

うちに徐々に低下していく。小脳は眼球の動きにも関係しているので、

動体視力にも影響が出る。加齢によって目や体の動きが鈍くなったと

実感することが増えてくる。

私の専門でいうと、小脳は体のバランスを保つ前庭機能の中枢的な役割を

担う。米国の大規模調査によると、年齢が上がるほど前庭機能低下が

みられる割合は高くなり、80歳で8割を超していた。

小脳の動きが悪くなると、めまいやふらつきから回復する力も弱くなる。

日ごろから目や頭や首、体を動かし、小脳に刺激を与える訓練をしよう。

アンチエイジングのためにも、レッツ、トライ!

(横浜市立みなと赤十字病院 めまい平衡神経科 部長 新井 基洋)

 

● 小脳

 

運動機能調節や、平衡・眼球運動調節を司る、脳部位一部である。

後頭部下方に位置し、見た目カリフラワーような形状をしている。 

小脳は、大脳皮質・脊髄・前庭神経系から情報を受け、身体各器官

運動機能を調整している。2018/12/17

 

● 平衡(へいこう)

 

1. 物のつりあいがとれていること。均衡。「からだの平衡を失う」

2. つりあいがとれて物事が安定した状態にあること。

   「精神の平衡を保つ」

3. 物体または物質に変化を起こす原因がありながら、それらの効果が

     相殺し、一定を保っている状態。力学的平衡・熱平衡など

 

● エビングハウスの忘却曲線

 

人の脳は1度勉強したことを1時間後には56%忘れ、1日後には74%、さらに

1週間後には77%、1カ月後には79%を忘れるとされています。

もちろんこれには個人差がありますが、概ねこのように、「時間が経つ

ほど記憶は減る」というのは事実です。

忘れるまでの時間と記憶の関係を表した図を「エビングハウスの忘却曲線」と

言い、「忘却曲線」はドイツの心理学者のヘルマン・エビングハウスと

いう人が提唱していたものです。

 

参照:ウィキペディアより

 

横軸に経過時間、縦軸に記憶している割合を示しています。

エビングハウスは記憶に関する実験として「子音・母音・子音」から

成り立つ無意味な音節(rit, pek, tas, …etc)を記憶し、その再生率を

調べ、この曲線を導いた。結果は以下のようになりました。

 20分後には、節約率が58%。
 1時間後には、節約率が44%。
 1日後には、節約率が26%。
 1週間後には、節約率が23%で。
 1ヶ月後には、節約率が21%。

時間が経つにつれ、急激に記憶している割合が減少してしまいますが、

この結果は「人間の脳がいかに忘れやすいのか」を表しています。

 

● 動体視力

 

移動する1つの目標物を視線を外さずに持続して識別する能力のことです。

動体視力は次の2つに分けることが出来ます。

 

① KVA 動体視力:前後方向の動きを識別する能力(例:ピッチャーから

                               投げられてくるボールを見る)


②  DVA 動体視力:横方向の動きを識別する能力(例:サーカーなど

         横からのボールや相手の動きを眼で追う)
         

                                 動くものを見る視力=「動体視力」はスポーツでは

         大変重要な感覚のひとつです。

 

● 前庭機能

 

位置、バランス、運動に関する内耳の感覚機能。

含まれるもの: 位置と位置覚の機能。

                          身体のバランスと運動に関する機能。

 

● アンチエイジング

 

アンチエイジングとは、日本語では“抗加齢”を意味し、加齢による体の

変化(老化)をケアして、いつまでも若々しく長生きすることを目指す

言葉です。特に、検査によって老化の兆候を評価し、加齢によってもたら

される体の変化に医学的な介入を行うことで健康寿命を延ばそうとする

取り組みをアンチエイジング医学(抗加齢医学)と呼ぶこともあります。

これまでの医療の中心であった病気の治療とは異なり、より若々しく健康な

状態を維持しようとする新しい医療として注目されています。

アンチエイジング医学では、アンチエイジングドックと呼ばれる検査で

老化の兆候を評価し、個々の老化の状況に合わせた生活習慣の改善や

サプリメント指導、ホルモン補充療法といったより積極的な取り組みを

行っていきます。

 


 

以前「代表のブログ」で、アンチエイジングについては、ご紹介して

おります。

改めて、この記事を拝見して実行してみようと思いました。

 

  〝日ごろから目や頭や首、体を動かし、

         小脳に刺激を与える訓練をしよう。〟

   「アンチエイジングのためにも、レッツ、トライ!」

 

 

2021.10.29

株式会社シニアイノベーション

代表取締役 齊藤 弘美

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