Coffee Blake-令和3年11月30日(火) 「春秋」
今日で11月も終わり、令和3年も残り1か月(12月)となりました。
さて、毎日、テレビを見たり、新聞を読んだりしております。
いろいろな〝事件〟が毎日、起きております。
当然、何かしかの〝事件〟が起き無ければ、マスメディア等々の存在
価値も薄れてしまうのでしょうが。
今日-11月30日の日経新聞『春秋』の記事を読みました。
大正の終わりごろ、秋田県から上京して当時の日本大学専門部に入学した
青年がいた。柔道部で名を上げ、そのまま大学職員となって頭角を現し、
戦後のこの学園に君臨した古田重二良会頭である。
日本一のマンモス私学を築いた剛腕には誰も抵抗できなかったという。
▶︎ワンマン体制が崩壊するきっかけを作ったのは、税務当局である。
1968年4月、東京国税局の調査で20億円にのぼる使徒不明金が発覚し、
事務職員の自殺や失踪が相次ぐ。無風だった日大でもとうとう学生が
決起し、権勢をほしいままにしていた人は力を失っていく。
▶︎きのう、東京地検に脱税容疑で逮捕された田中英寿理事長は現代版の
古田会頭だろう。青森県の農家の出身。日大に入って相撲部で活躍。
大学に残り多くの選手を指導しつつ、経営トップへと上りつめた。
先人の奇跡をなぞるように歩んだ挙げ句、やはり税をめぐる不正で失墜に
至る。自宅からは巨額の現金が見つかった。
▶︎こんどの事件は元理事らの背任から始まっている。それもこれも大学
として徹底的に調べ上げるべきなのに、自浄の機運が乏しいのはどうした
ことか。今も変わらぬ組織の病弊と言ってしまえば簡単だが、かの会頭は
学生との断交に応じ、いったんは退陣を表明した。半世紀後の理事長は
姿さえ現さず、放置所に消えた。
● 古田重二良会頭
古田 重二良[1] (ふるた じゅうじろう、1901年(明治34年)6月23日 –
1970年(昭和45年)10月26日)は、日本の教育者。昭和時代戦後期の
日本大学第四代理事長を歴任。私立大学の経営者(教育者)として昭和
戦後期の高等教育機関が少なかったころに、マスプロ教育のシステムを
導入して大学進学率上昇に貢献し、理系学部を重視した政策をとった。
また戦後期に財界から期待されてサラリーマン育成機関となった日大の
ビジネス教育の推進、日本の大学経営における手法を確立した。
学校法人秋田短期大学(現・学校法人ノースアジア大学)初代理事長。
● 使徒不明金
使途不明金とは、何に使ったのか明らかではないお金のことです。
たとえば「Aさんに10万円をセミナー講師の謝礼として支払った」と
いう場合は、支出先が「Aさん」支出金額が「10万円」使途が「セミ
ナー講師の謝礼」となります。
そして領収書などでそれを証明します。2020/01/31
● 自浄
それ自体の働きだけできれいになること。
● 機運
時のめぐりあわせ。物事をなす時機。「―が熟する」「―に乗じる」
● 時機
何かを行うのによい機会。しおどき。しお。
「―を見て行動する」「―到来」
● 病弊
物事の内部にひそむ弊害。「現代社会の―」
● 弊害
害になること。他に悪い影響を与える物事。害悪。
「―を及ぼす」「―が伴う」
私が30歳代に勤務していた会社は、官公庁の給食委託会社でした。
その1現業所に〝日大私学会館(東京・市ヶ谷)〟があり、職員食堂を委託、
毎月、請求書を持参の上、訪問しておりました。また、勤務会社の公認
会計士は、日大の税務も担当しておりました。
ちょっとは、〝縁-ゆかり〟があります。
今日の記事を拝見し、
① 〝歴史は繰り返される〟ということ。
② 古田氏は、〝秋田県〟ということで、私と同郷であること。
③ 〝日大〟と言えば、数年前に、アメリカンフットボール部の
不祥事が印象に残っていること。
④ 〝青森県〟〝秋田県〟と、東北のイメージが悪く感じたこと。
私が満13歳頃に、〝日大紛争〟があったとは、知れませんでした。
〝日大〟というマンモス大学でこのような不祥事が多々あることは、
卒業生や在校生にとっては大変、腹立たしく感じていることでしょう。
また、来年、受験を目指している高校生他にとっても〝ショック〟で
あると思います。
引き続き、〝事件〟の真相を見届けたいと思いました。
2021.11.30
株式会社シニアイノベーション
代表取締役 齊藤 弘美