Next Stage 令和4年2月4日「朝ラン」
日経新聞 2022年(令和4年)1月27日「朝ラン 痩せやすい体に」のタイトルで、
記事が掲載されておりました。
私は「朝のジョギング」をした事はありませんが、ゴルフの打ちっぱなし
練習には、随分長い間、通っていました。
友人、知人からは〝健康〟〝生活習慣病予防〟等で何度か勧められた事が
あります。結論として、〝意気地が無い〟という事です。
この記事で興味を引いたのが、「空腹時の運動、脂肪燃焼に有効」の
部分です。
〝腹が減っては戦ができない〟という事で、〝食べて〟から仕事をした
りしておりましたが、〝朝ラン〟に限り〝有効〟なのかと思った次第です。
日常生活では、朝食をとり、「朝ラン」の場合は、「朝ラン」後に朝食を
とる、という事でしょうか。
それでは、記事をご紹介致します。
2022.2.4
株式会社シニアイノベーション
代表取締役 齊藤 弘美
朝ラン 痩せやすい体に
1日の始まりはランニングから——。
仕事で時間が限られているランナーにとって出勤前は貴重な練習時間だ。
実業団選手や学生も採り入れている朝のトレーニングには、どんなメリット
があるのだろうか。
空腹時の運動、脂肪燃焼に有効
多くのトップランナーにとって、その目的は練習量確保の意味合いが
強い。月間走行距離が1000キロに達することが珍しくない選手でも、
1度の練習で30キロ以上を走ることは容易ではない。
ならば、午前と午後に分けた方が距離を稼げる。今年の箱根駅伝に出場
したある学生は、本番に向けて午前4時から走っていたという。
仕事の都合で朝しか走れない市民ランナーも、状況は似ている。
朝練習を「朝食前のトレーニング」と定義すると、効果は他にもある。
天理大体育学部講師でランニング学会理事の岩山海渡さんは、空腹状態に
あることがポイントだと指摘する。
「一般的に前日の夕食から朝食の時間が一番長い。エネルギー補給から
時間が経過して枯渇している。この状態で運動することが重要」
朝食では糖質しっかり摂取
朝は運動時のエネルギー源となるグリコーゲン(糖質)のレベルが低い。
岩山さんらの研究によると、肝臓に貯蔵されるグリコーゲン量は睡眠時に
下がっていき、朝のランニングでさらに低下。朝食や昼食をとることで
徐々に回復することがわかっている。グリコーゲンが少ないし脂肪を燃焼
するようになるため、朝の運動はダイエットにも有効だという。
走速度にもよるが、1時間のジョギングで使われる体脂肪は十数グラム。
数週間で劇的な効果を得られるわけではなく、継続が不可欠ではある。
だが、毎日繰り返すことで、同じ運動をするにしても普段から脂肪が燃焼
しやすいマラソン仕様の体質に変わるという。
「マラソンでよくいわれる『30キロの壁』はグリコーゲンがなくなって
足が止まる状態。体質が変わればグリコーゲンを節約して後半も足が動く
ことが期待できる」と岩山さん。
一方でオーバートレーニングには注意が必要だ。
人間の体は朝は体温が低く、夕方にかけて高くなってパフォーマンスが
向上する。そのため1キロ5分で練習している人が早朝に同じペースで走る
と負荷が大きく、疲労を感じやすい。それがトレーニング効果をもたらす
側面はあるが、ケガのリスクは高まる。
体が起きていない朝は低強度で長時間運動するメニューが向いている。
起床後すぐに走り始めるのではなく、ストレッチや準備運動する時間を
つくること。知らない間に脱水状態になっていることもあるため、水分
補給も意識したい。徹底するのであればスポーツドリンクではなく、糖質
のない水やお茶がベスト。冬は体温を上げる意味でも温かい飲み物を口に
するといいという。
走り終えたらグリコーゲンをできるだけ早く回復させるために、朝食で
しっかり糖質やたんぱく質をとりたい。岩山さんは栄養の摂取も含めて
朝練習と捉えてほしいと語る。
「みなさん忙しいと思うが、納豆ご飯なんかは最高。シリアルも糖質なので
いい。朝食を抜くことだけはないように」。
朝練習の位置づけはランナーによって異なるが、その効果を理解した上で
実践すれば、「早起きは三文の徳」といえそうだ。(渡辺岳史)
夕方は走力磨くメニュー
体温が低く大きな出力を出しにくい朝に比べて、体が動く夕方は質の高い
トレーニングに向いている。インターバル走やビルドアップ走などスピードを
磨くためのメニューを採り入れるといいだろう。
夜遅い運動による睡眠への影響はどうか。岩山さんによると「今のところ
一致した研究はない」という。感覚的には1日トータルの生活を考えれば、
数時間前に終えておくのがいいのではないか」。
ランニングで程よい疲労を感じ、食事や風呂でリラックスできれば睡眠
の質が下がることはなさそうだ。
ランニングに限った話ではないが、スポーツ庁が2020年11月に実施した
「スポーツの実施状況等に関する世論調査」によると、平日の午前中に
運動やスポーツをやる人の割合が最も高く、36.1%。夜間は休日よりも
平日の方が割合が高かった。
運動頻度別でみると、平日早朝の実施は週3日以上運動する人で高い傾向が
でている。
●●朝または夕方に1時間のランニングを行った際のグリコーゲンの変動●●
① 筋肉のグリコーゲン
・夕方に運動—午後4時前から午後6時までに、プラス10mmol/Lから
マイナス20mmol/Lへと下がる。
・朝方の運動—午前6時から午前8時すぎまでに、プラス2 mmol/Lから
マイナス30 mmol/Lに急激に低下し、午前8時過ぎから午後7時までに、
マイナス30 mmol/Lからマイナス5 mmol/Lに緩やかに上昇する。
② 肝臓のグリコーゲン
・夕方に運動—午前6時過ぎから午後1時前まで、マイナス48mmol/Lから
マイナス25 mmol/Lまで緩やかに上昇。午後1時前から午後4時前まで、
マイナス25 mmol/Lからプラス25 mmol/Lまで上昇、午後6時までに、
マイナス25mmol/Lへ下がる。
・朝方の運動—午前6時過ぎから午前8時過ぎまでに、マイナス50 mmol/Lから
マイナス120mmol/Lに急激に低下し、午前8時過ぎから午後1時前までに、
マイナス70 mmol/Lまで上昇、午後6時までにマイナス25 mmol/Lへ
緩やかに上昇する。
※ 図は、省略致します。
※ 数字は、私が測定しました。
●●この1年間に行った運動・スポーツの実施時間帯●●
「平日」
早朝(5〜9時) 24%
午前中(9〜12時) 36%
昼間(12〜15時) 29%
夕方(15〜18時) 28%
夜間(18〜21時) 26%
深夜(21時以降) 7%
「休日」
早朝(5〜9時) 14%
午前中(9〜12時) 27%
昼間(12〜15時) 26%
夕方(15〜18時) 26%
夜間(18〜21時) 17%
深夜(21時以降) 6%
いかがでしたでしょうか。
「朝ラン」をされている方には、是非、ご参考にしていただきたいと
思います。また、「ダイエット」等を考えている方には、大変、参考に
なると思います。
2022.2.4
株式会社シニアイノベーション
代表取締役 齊藤 弘美