お問い合せ

ピーター・F・ドラッカー「経営者の条件」㊿+37

同じように、マネジメントの世界においても、大きな成功を収める企業は

既存の製品ラインの中で新製品を出す企業ではなく、技術の事業のイノ

ベーションを目指す企業である。

一般的に行って、小さくて新しいものも、大きくて新しいものも、危険で

困難かつ不確実なことに変わりはない。

問題の解決、すなわち昨日の均衡の回復などよりも、機会を成果に変える

ことのほうがはるかに生産的である。

 

優先順位や劣後順位は常に現実に照らして検討修正しなければならない。

歴代のアメリカ大統領のうち就任時の優先順位のリストを変更させられ

なかった者はいない。優先順位の高い仕事を実現していくことによっても

優先順位は変わっていく。

したがって、現在集中して取り組んでいる仕事以外のものにコミットしては

ならない。現在の仕事を終わらせた後、改めて状況を検討し、優先すべき

次の仕事を選ばなければならない。

集中とは、「真に意味あることは何か」「最も重要なことは何か」という

観点から時間と仕事について自ら意思決定をする勇気のことである。

この集中こそ、時間や仕事の従者となることなくそれらの主人となるための

唯一の方法である。

 

● 均衡(きんこう)

 

二つまたはそれ以上の物事の間で、力や重さなどの釣り合いがとれて

いること。バランス。「―が崩れる」「―を保つ」

 

● コミット(commit)

 

1. かかわり合うこと。関係すること。「多くの知識人が運動に―した」

2. 約束すること。誓うこと。「問題解決を強く―する」

3. データベースにおいて、トランザクション処理が成功し、完了すること。

 

● 観点

 

物事を見たり考えたりする立場。見地。

「環境保護の―に立つ」「―が違う」

 

● 従者

 

主人の供をする者。供の者。供人。ずさ。じゅしゃ。

 

 

この続きは、次回に。

トップへ戻る