書籍「入門シュンペーター」①
私が好んでよく読んでおります「P・F・ドラッカー」。
ピーター・F・ドラッカー(オーストリア:1909~2005年)とは、一般的に「マネジ
メントの父」「マネジメントの発明者」として知られている人物である。
正確にいうとドラッカーは経営学者ではない。経営テクニックや緻密な経営学理論を
展開したわけではなかったが、世界中の経営者から尊敬され、影響を与えた。2021/06/30
「イノベーション」と言えば、ピーター・F・ドラッカーが大いに影響を受けた「シュン
ペーター」という経済学者がおります。
□ イノベーションとは?
イノベーションとは、日本語では一倉定先生(いちくらさだむ、1918~1999)の言葉を
お借りすると「革新」です。今までとはまったく異なる新しいものに変革することです。
イノベーションと言えばピーター・ドラッカー先生(1909~2005)が有名ですが、
他にも経済学者のヨーゼフ・シュンペーター先生(1883~1950)が説いたイノベー
ションがあります。
シュンペーターは、ドラッカーのお父さん(アドルフ・ドラッカー)と親友でしたので、
シュンペーターはドラッカー・ジュニアとも長く親交があり、ジュニアはシュンペー
ターからおおいに影響を受けたようです。
シュンペーターが説いたイノベーションを「新結合」、ドラッカーが説いたイノベー
ションを「体系的廃棄」と区別されます。どちらのイノベーションについても、会社で
リーダーをしている人は、理解しておくべき内容です。
今回は、「シュンペーター」に興味があり、購読致しました。
入門シュンペーター
資本主義の未来を予見した天才
PHP新書1414 中野剛志 Nakano Takeshi
日本経済が長い間停滞に陥った理由もわかる!
「創造的破壊」という言葉を広め、「イノベーションの理論の父」と呼ばれるシュン
ペーター。本書では彼の理論や、彼の影響を受けた現代の理論について解説し、シュン
ペーターの理論が今日の資本主義の本質を理解する上でも極めて有効であることを示す。
さらに日本経済が長い停滞に陥った理由が「シュンペーターの理論とは正反対のことを
やり続けたから」であることを明らかにする。
入門シュンペーター 目次
はじめに —-
シュンペーターのここがスゴい!
第一章 どんな人がイノベーションを起こすのか
起業者の役割を説いた『経済発展の理論』
発展する経済と発展しない経済
発展しない経済—需要と供給が一致している経済
新結合—イノベーションの本質
新結合と純利潤
イノベーションの障害
「快楽主義的」な人と「精力的」な人
「行動の人」
自分で需要を創造する
「行動する人」の二つの動機
企業者とは
シュンペーターの真意とは?
経済発展の理由がわかる新たな経済学
ワルラスに会ったシュンペーター
今も「市場均衡理論」が経済学の主流
イノベーションが起こると市場均衡が崩れる
主流派経済学ではイノベーションを理解できない
なぜ日本経済は停滞が続くのか
主流派経済学を捨てられるか
第二章 資本主義とは何か
シュンペーターの貨幣論
銀行は、無から貨幣を創造する
信用創造とは
シュンペーターとケインズの貨幣論
信用創造がイノベーションを生み出す
資本主義の三要件
シュンペーターが考えるインフレとデフレ
信用インフレは止まらなくなる?
信用インフレ以外のインフレ
量的緩和はなぜインフレにつながらなかったのか
第三章 なぜ日本経済は成長しなくなったのか
貨幣循環理論とは
貨幣循環が持つ意味
資本主義が機能不全になる時
日本のデフレ
政府部門の貨幣循環
政府支出が先で、税収が後
「失われた三十年」の原因
日本政府は、バラマキをやってきたのか
なぜ、日本の財政赤字は減らないのか
インフレ対策はどうするのか
ケインズか、シュンペーターか
不況で生き残るのは、新しい企業ではなく古い企業
日本の愚策
第四章 創造的破壊とは何か
二人のシュンペーター?
シュンペーター・マークII—創造的破壊は、大企業が起こす
「完全競争」など存在しない
独占的競争
市場が均衡することはない
新しい産業組織
「内部から経済構造を革命化する」
大企業の時代
競争制限が、企業を強くする
価格の伸縮性は資本主義を破壊する
自動車はブレーキがある方が速く走る
大企業ではイノベーションは起きないのか
イノベーションと完全競争は両立しない
完全競争は非効率
誰が創造的破壊を行なうのか
シュンペーターを誤解した日本の改革
「シュンペーター・マークII」は時代遅れか
第一章から第四章についてのテーマをご紹介しております。
ご興味のテーマがありましたら、書店等々でご覧になるか、アマゾン等々でご購読
されてはいかがでしょうか。
2025年3月29日
株式会社シニアイノベーション
代表取締役 齊藤 弘美