お問い合せ

「小さいことにくよくよするな! 」⑬

28.まず相手の立場を理解する

 

これはスティーヴン・コヴィーの『7つの習慣』(邦訳・キングベアー出版刊)の1つを

応用した戦略。もっと満ちたりた人に(そして、もっと有能な人に)なるための近道と

して活用できる。

基本的に「まず相手の立場を理解する」ことは、自分を相手に理解させるよりも

先に、自分が相手を理解することのほうを重視するという意味だ。

自分と相手のあいだに豊かで内容のあるコミュニケーションを成立させたいのであれば、

相手のことを理解するにかぎる。どこから来た人か、なにを言いたいのか、彼らが

なにを重視しているのかを先にこっちが理解すれば、ほとんど努力せずに自然に相手

から理解されるようになる。

このプロセスを逆にするのは(私たちのほとんどがそうだが)馬の前に荷台をつけるの

と同じだ。まず相手に理解されようとやっきになると、自分も相手も圧迫感を覚え、

コミュニケーションが滞って2つのエゴのぶつかり合いになってしまう。

 

(中略)

 

まず相手の立場を理解することは、どちらが正しいか白黒をつけることではなく、

いかに効率のいいコミュニケーションを成立させるかということなのだ。

こっちから理解しようとつとめると、相手は自分の言うことを聞いてもらっている、

自分はわかってもらっているんだと感じる。

それがよりよい人間関係につながっていく。

 

29.いい聞き手になる

 

子供のころ、私は自分がいい聞き手だと信じていた。だがいまの自分は、10年前より

はましになっているといっても、「まあまあの聞き手」にすぎないと認めざるをえない。

いい聞き手とは、相手の話を途中でさえぎる癖をもたないだけではない。自分の番が

くるのをイライラと待つのではなく、相手が言いたいことをすっかり話し終えるまで

満足して聞き手にまわるということだ。

ある意味で、相手の話がうまく聞けないというのは私たちの生き方を象徴している。

私たちはコミュニケーションを一種のレースのようにとらえがちだ。

 

(中略)

 

反応する速度をゆるめて相手の話をじっくり聞くと、もっと穏やかな人になれる。

プレッシャーがなくなるからだ。

目の前の相手(電話の相手でも)が何を言うだろうか、それにどう応じようかとじりじり

待つのは、ものすごくエネルギーがいるしストレスもたまることにお気づきだろう。

だが相手の話を終わりまでじっくり聞いていると、そのプレッシャーが消えることに

気づくだろう。たちまち気分がリラックスし、その気分は相手に伝染する。

相手もあなたと時間競争をする必要はないんだと感じて、ゆったりする。

いい聞き手になると忍耐強い人になれるだけではなく、人間関係の質も向上させられる。

みんな自分の話をちゃんと聞いてくれる人と話をしたがるものだ。


 

この続きは、次回に。

 

2025年5月25日

株式会社シニアイノベーション

代表取締役 齊藤 弘美

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