お問い合せ

知の巨人 ドラッカーに学ぶ ②

第一部   ドラッカーのここに学べ

重要なのは、

マネジメント—実学であり、「うまくいくか、いかないか」である。

         マネジメントの値打ちは、医療や教育と同じようにうまくいくか

         いかないかによって判断しなければならない。

マーケティング—マーケティングを目指すものは、顧客を理解し、顧客に製品とサービスを合わせ、

自ら売れるようにすることである。すぐに買えるようにすることである。

マーケティングの心得

①    顧客を買収しようとするなかれ。

②    製品を定義せよ。

③    マーケティングは、自社の顧客だけでなく市場におけるあらゆる顧客について行え。

④    人口構造の変化をマーケティングの機会にせよ。

    イノベーション—「価値の創造」「顧客の創造」としてのマーケティング。

シュンペーターの経済発展の理論は、

「イノベーターだけが真の利益を生み出す」とした。ただし、そのイノベーターの利益は

つねに短命であるとした。

シュンペーターの有名な言葉によれば、イノベーションとは創造的破壊である。

イノベーションの真贋(しんがん)は、価値を創造しているかどうかによって判定される。

イノベーションとは、顧客にとっての価値である。新奇さは面白いだけである。

真贋とは、本物と、偽物。また、本物か偽物かということ。「―を見分ける目」

 リーダーシップ—組織が腐るのは、トップが腐るからである。

         「不は梢から枯れる」との言葉通りである。

          範とすることのできない者を高い地位につけてはならない。

 

組織のリーダーを選ぶには何を見なければならないか。

第一に、何をしてきたか、何が強みかを見る。成果をあげるのは強みによってである。

      したがって、その強みを生かして何をしてきたかを見る。

第二に、組織が置かれている状況を見て、行うべき重要なことは何かを考える。

      そして、そのニーズに強みを組み合わせる。

第三に、最も重要なこととして、真摯さを見る。

      リーダー、とくに強力なリーダーとは模範となるべき者である。

      組織内の人たち、とくに若い人たちが真似をする。

      「重要なことは、わが子をその人の下で働かせたいと思うかである。

            その人が成功すれば、若い人が見習う。だから、私はわが子をその人の

             ようになって欲しいかを考える。」

 

リーダーシップについて四つの簡単なことを知っている。

   第一に、リーダーには従う者がいる。

   第二に、リーダーシップにとって大事なことは、人気ではなく成果である。

   第三に、リーダーは目立つ存在であって、他の人たちの模範となるべきものである。

   第四に、リーダーシップとは、地位、特権、称号、富の類ではなく責任である。

                    リーダーシップとは、人のビジョンを高め、成果の水準を高め、人格を高めることである。

                    そのようなリーダーシップの基盤として、行動と責任についての厳格な原則、成果に

                    ついての高度な基準、人と仕事に対する敬意を日常の実践によって確認していく組織の

                    精神に勝るものはない。

未来—ドラッカーによれば、未来について確実にいえることは二つしかないという。

              第一に、未来はわからないということ。

              第二に、未来は現在とは違うということである。

              未来を知る方法もまた二つしかないという。

      一の方法は、すでに起ったとの帰結を見ることである。

      二の方法は、自分で未来をつくることだ。たとえ小さなものであっても

               事業を起こせば、世の中が変わる。歴史はそうやってつくられる、とドラッカーはいう。

               未来をつくるためのアプローチとして、互いに補完関係にある二つの方法がある。

               第一に、経済や社会の不連続性の発生と、それがもたらす影響との間のリードタイムを発見し、

                          利用することである。すなわち、「すでに起った未来を利用する」ことである。

               第二に、来るべきものに形と方向性を与えるべきビジョンを描き、それを実現することである。

                          すなわち、「来るべき未来を発生させる」ことである。

この続きは、次回に。

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