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認知症にならないための 決定的予防法-59

食事時間のニューロビクス

 

食事時間は、楽しく、かつ脳に健康的な方法で、あらゆる感覚を食卓に結びつける機会となります。

くつろいだ食事中には、配偶者や子供、友人、あるいは仕事仲間と刺激的で意欲をかきたてる

会話を楽しむことができます。

また、<何を>食べるかは変えずに、<どのように>食べるかを変えることで、脳を活性化することが

できます。

食事のときは、視覚、嗅覚、触覚、味覚、さらには情動面で快感を覚えるシステムまですべてが

最高潮に働き、大脳皮質に連想を生みだし、最も重要な記憶の回路が直接利用できるようになります。

嗅覚システムは、鼻の受容体の独自の組み合わせを生みだすことで、何百万ものにおいを

嗅ぎ分けられるようになります。

いくつかの例をご紹介しましょう。

 

◎  料理を食べる順番を変える(デザートを先に食べる!)。

◎  食事をとる場所を変える(ベッドで夕食)。

◎  いつものフォークやナイフの代わりに、箸を使う。

◎  フォークやナイフをもつ手を逆にする。

◎  一口食べるごとに、味、食感、香りを楽しむ。

◎  過去の記憶を思いだすようにする(マッシュポテトを見ると、六歳のころの祖母の台所が思い出される。

      黄色いマスタードは、リトルリーグ時代にホットドッグにつけて食べていたのを思いださせる、

     といった具合に)。

 

人生における活動

 

人生において意味のある活動に従事していることは、晩年に身体的にも精神的にも健康でいるために

きわめて重要なことです。

人の役に立つことが楽しければ、ボランティア活動を検討してみてください。

内向的な人ならば、楽しめそうな講座を探してください。

仕事からの引退を考えているのであれば、自由な時間とエネルギーをどこに投資するか決めましょう。

どのような選択をするにせよ、やりがいがあって意味のあるプロジェクトや活動に熱心にかかわれば、

脳の予備力を高めるという恩恵を充分にこうむりつづけることになります。

著名な小児科医のドクター・ウィリアム・シアーズは、祖父母は孫たちの教育にかかわり、

ふれあいを深めることを勧めています。

孫に綴りや足し算を教えたり、外国語の学び方の手解きをしたりすることなどが、いくつかの

例としてあげられます。

夕食後に祖父からイタリア語を教わっていたことを、私は忘れることはないでしょう。

おやすみのキスをしてくれた祖父の顎ひげの感触は、いまでも頬に感じます。

 

 

この続きは、次回に。

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