お問い合せ

危機の時代 ジム・ロジャース ⑱

・お金を正しく扱えないと人生は破滅する

 

私たちは、お金を正しく扱うことができなかった人々の人生が破滅することを

知っている。

お金について理解できれば、何が起こっているかを把握できる。

政治家や誰かの話を聞くときは、まずお金のことを理解したほうがいい。

それがどこから来てどこへ行くのかを知れば、実際に何が起こっているのかを

より深く理解できるようになる。

テレビやインターネットを見ているだけでは、誰がお金をいくら受け取って

いるのか、お金はどこに行っているのかを知ることができない。

 

お金についての最良のアドバイスは、お金を使うよりも、節約することを

重視すべきということに尽きる。

 

若い頃、私がお金を稼ぎたかったのは、自由を買いたかったからだ。

 

私は自分の自由を買って思い通りに暮らしたかった。ただそれだけだった。

 

私は自由を望み、実際にお金を稼げるようになって、それを手に入れた。

自由の一部は冒険でもある。私は世界中を長期間にわたって旅している。

望んでいた自由を手に入れている。

私は今、自由に行動できる。

時々、私は座って窓の外を見たくなり、たまには冒険をしたくなる。

 

・お金持ちが不幸になる理由

 

お金持ちになった人々の多くは、残念なお金の使い方をする。

彼らは、権力や名誉を得るために必要以上に多くのお金を費やしたり、

宝石を手に入れようとしたりする。

それらの多くは、幸せではなく、苦悩につながることがある。

もちろん、あなたがお金のコントロールでき、理解できている限り、それは

問題ない。自分が好きなようにやればいい。

しかしお金はあなたを成功させるだけでなく、あなたを破滅に導く可能性が

あることを覚えておいてほしい。

お金は多くの人々の人生を台無しにする。

お金を求めて、多くの人が愚かなことをする。そして破滅するかもしれない。

何より、お金を持っていると恐ろしいことに巻き込まれるリスクが増える。

 

毎日すべての国の新聞で、お金のために問題を抱えていた誰かについての

記事を見つけることができるはずだ。

彼らは何らかの方法でもっとお金を稼ごうとしていた。

もちろん、うまくいった事例もあるが、成功よりもきっと失敗の方が

多いことを私は確信している。

 

誰もが自分のニーズを持っている。

一部の人々は権力と地位を求めて、多くのお金を使おうとする。

彼らは自分の財産より多くのものを欲しがり、借金をしてでも欲しがるので、

人生が台無しになることがある。

 

・持っているお金以上のものを欲しがらない

 

私の考えはとてもシンプルだ。

誰もが自分自身でお金をどう使うかを決めなければならない。

困ったことになりたくないなら、あなたが持っている以上のお金を使おうと

して、借金しない方がいい。

 

世界はかつて金持ちだった人々であふれている。

財産をすべて使い果たしたり、注意を怠ったりして、すべてを失った人が

どれほど多いことか。

お金は非常に危険だ。

 

大多数の人間は間違いなく、お金のことを気にして生きている。

だから、ほとんどの人間にとって、お金との付き合い方は人生を左右する

大事なことだ。

 

世界中の多くの国に同じようなことわざがある。

「三代で家は傾く」といったものだ。

一代目が苦労して財産を作り、二代目がそれを守って生活したものの、

三代目が道楽にふけって、真面目に働かず、没落して財産を失ってしまうと

いうものだ。

この格言は米国や英国だけのものかと思っていたが、どうやらそれは中国や

日本にもあるらしい。三代で家は傾くという言葉は、かなり現実的で的を

射ている。

 

いずれにせよ、移民としてやってくる人々は必死になって働き、自分も

家族も豊かになろうと努力するものだ。移民は、国を富ませる力になる。

それでもいったん成功した一族が豊かな生活を何世代も持続していくのは

簡単でない。

 

・経済、政治、社会の複合的な危機になる

 

今、世界で深刻な危機が起きている。

それは新型コロナウイルス をきっかけにした経済危機かもしれないが、

政治的な危機や社会的な不安も含めた複合的な問題に発展する可能性がある。

危機を克服する方法は容易には見つからないが、準備できることはある。

変化は投資のチャンスであることも忘れてはならない。

 

私は第二次世界大戦中の1942年に生まれた。

それから多くの危機を経験してきたが、今回の危機は私の生涯だけでなく、

ほとんどの人の人生の中で最悪のものになるだろう。

 

今回の危機が深刻になるのは、世界中で債務の水準が非常に高く、多くの国の

中央銀行が金利をゼロにしているためだ。

そのため、多くの人がたくさんのお金を借りている。

好況が続いているなら、お金を借りていることは何の影響もない。

自由にできるお金があるなら問題がないと多くの人は思っている。

しかしひとたび危機が起きると、借金は深刻な問題につながる。

 

世界の気候は何千年もの年月の中で、大きく変わっている。

科学的な見地に立つと、氷山や木の年輪などを調べれば、それは分かる。

世界は常に変化している。

 

本当かどうかわからないが、火星でも気候が変わり、他のさまざまな惑星に

おいて気候は変わるそうだ。

だから想像できないような危機がやってくる可能性を常に考え、それに

備えておく必要がある。

 

・世界は多面的に読み解いた方がいい

 

私は歴史が好きで様々な本を読んでいる。

問題は、一冊の本を読むだけでは、真実がわからないことだ。

 

ある国が教えている歴史と別の国が教えている歴史を見ると、まったく

異なる2つの物語になっている場合がある。

だから新聞と同じような読み方をする必要がある。

 

私は、5カ国の5種類の新聞を読んで、総合的に世界で起きていることを

分析することで、真実を把握しようとしている。

 

今では世界の大半の人々が戦争を覚えていない。

首相のような政治家でさえも、本当の戦争を知らない。

それはとても危険なことだ。

第二次世界大戦を実際に体験した人のほとんどはすでに死んでいる。

 

くり返しになるが、誰もが戦争が始まるとそれが大好きになる。

みんなが興奮し、戦争を愛する。

「戦いに勝利しよう」「悪い敵を殺そう」「相手は恐ろしい人々で、

死ぬべきだ」と人々を教育する。

 

誰もが戦争が始まると戦争を愛する。

しかし、その後広島に行くと、戦争はよくないことがわかる。

 

 

この続きは、次回に。

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