完訳 7つの習慣-人格の回復-44
プロセス
私の場合、Win-Winの解決策を求める人や組織にアドバイスするときは、
次の四つのステップを踏むプロセスを勧めている。
1. 問題を相手の視点に立って眺めている。
相手のニーズや関心事を当の本人と同程度に、あるいは
それ以上に理解しようとし、言葉にしてみる。
2. 対処すべき本当の問題点や関心事(立場ではなく)を見極める。
3. どんな結果であれば双方が完全に受け入れられるのかを明確にする。
4. その結果に到達するための方法として新しい選択肢を見つける。
Win-Winの本質はそのプロセスと強い相関関係にあるということだ。
つまり、Win-Winのプロセスを踏まなければ、Win-Winの結果に
到達することはできないのである。
目標がWin-Winならば、手段もWin-Winでなければならない。
人と人との関係を総合的にとらえるパラダイムである。
このパラダイムは、誠実で成熟し、豊かさマインドを持った人格から生まれ、
信頼に満ちた人間関係の中で育っていく。
それは、期待することを明確にし、効果的に管理する実行協定になり、
Win-Winを支えるシステムによってさらに力強いパラダイムになっていく。
そしてこのパラダイムは、次の第5と第6の習慣で詳しく説明するプロセスを経て
感性するのである。
第4の習慣:Win-Winを考える 実践編
1 近い将来に誰かと何かを決めなければならない状況、
あるいは何かの解決のために交渉することになりそうな
状況を一つ思い浮かべる。そして、勇気と思いやりの
バランスをとることを心に決める。
2 あなたの生活の中でWin-Winの協定のパラダイムをもっと
実践するために取り除くべき障害をリストアップする。
それらの障害を取り除くために、自分の影響の輪の中で
できることを考えてみる。
3 あなたの人間関係の中でWin-Winの協定を結びたいと思う
人を一人選ぶ。その人の立場に身を置いてみて、どんな結果
を望んでいるのかを考え、具体的に書き留める。
次はあなたの立場から考えてみて、自分にとってWin-Winと
なるような結果をリストアップする。
そうしたら、相手の人に、お互いのためになる解決策が見つ
かるまで話し合うつもりがあるかどうかを聞いて見る。
4 人生において大切な人間関係を三つ選ぶ。
彼らとの信頼口座にどのくらいの残高があるだろうか。
残高を増やすにはどのような預け入れをすればいいか、
具体的なアイデアを書き出してみよう。
5 あなたがこれまで持っていた脚本がどのようなものか、深く
考えてみる。
それはWin-Loseの脚本ではないだろうか。
それはあなたの人間関係にどのような影響を与えているの
だろうか。
なぜその脚本を持つに至ったのか。
あなたが現在置かれている状況にふさわしい脚本かどうか
考えてみよう。
6 困難な状況にあっても、お互いのためになる結果を本気で
探そうとしている人を手本にする。
その人を見習うことで、Win-Winの考え方を身につけられる
ようにしよう。
この続きは、次回に。