知識ゼロからのイノベーション入門②
序章 イノベーションって、そもそも何?
—–1プラス1を10にも100にもする
第1話 イノベーションと改善はどこが違う?
⚪️ イノベーションは破壊する
イノベーションとは、これまでにないまったく新しい何かが現れて、私たちの生活を大きく
変えることだと言っていいだろう。その力はすさまじい。
「改善」との違いを考えると、イノベーションの凄さがよくわかる。
改善は「今ある何か」をさらによくすることであり、破壊を伴わない。
しかし、イノベーションは「新しい何か」をつくることであり、そのために古くからの
産業や企業、製品を根こそぎ壊すことが多いのだ。
いわゆる破壊と創造である。
⚪️ 現代では大改革もすぐに古びる
イノベーション企業は、新しい業界に君臨することができた。
だが、変化のスピードが速くなった現代では、イノベーション企業といえども、
何年も君臨し続けるのが難しくなった。
すぐに別の企業が、次の凄いイノベーションを巻き起こし、優位をひっくり返えすケースが
増えたからだ。
それを防ぐためにはどうすればいいか?
自分で次のイノベーションを起こすしかない。
第2話 イノベーションはいつ誰が「発見」した?
⚪️ イノベーションの5つのタイプ
シュンペーターは、1912年にイノベーションを「経済活動の中で生産手段や資源、労働力などを
それまでとは異なるやり方で新結合すること」と定義した。
そして、次の5つのタイプをあげている。
① 新しいモノやサービスの誕生
② 新しいつくり方の誕生
③ 新しい売り方の誕生
④ 新しい素材や原料の誕生
⑤ 新しい組織の誕生
最近ではソーシャルイノベーション(社会革新)が提唱されたり、1つの企業の枠の中で行う
クローズドイノベーションだけでなく、多くの企業や組織の知恵を集めるオープンイノベーションとも
言われるので、イノベーションへの考え方も大きく広がっている。
⚪️ イノベーションには改善型もある
コツコツと改善を積み重ねるタイプの代表がマイクロソフト創業者のビ ル・ゲイツだ。
何年にわたってひたすらウィンドウズを改善し続けた。
改革プラス改善というイノベーションもあるのだ。
改善型のウィンドウズでは互換性が保たれ、ユーザーはじわじわ増えていく。
使い勝手も向上した。
それらのことがウィンドウズを世界のデファクト・スタンダード(事実上の標準)
に押し上げたのだった。
この続きは、次回に。