知識ゼロからのイノベーション入門⑦
第9話 業界標準を握ってこそ、変革はお金に変わる。
・ イノベーションは発表した者勝ち
1981年、ゲイツは新たなOS「ウィンドウズ」の開発を急いでいた。
1983年、ゲイツはウィンドウズの発表に売って出た。
しかし、この時、ウィンドウズは設計すらできていなかった。
完全なペイパーウェア(名前だけの実際には存在しない製品)だったのだ。
・ 成功するまでやめないのが成功法
ようやく1985年にウィンドウズ1.0を発表した。
失敗作だったが、ゲイツに「撤退」の文字はない。
ゲイツはイノベーターとして、商売人としての本領をここから発揮するのだ。
ゲイツの大成功は、ウィンドウズの最初の失敗から始まったのである。
第10話 最初に成功しなくても、徐々に成功すればいい。
・ 最終的にナンバーワンになればいい。
「必ずナンバーワンになるような仕事をすべきである」というのがゲイツの信条だ。
ただし、ゲイツはジョブズのように最初の製品で大評判を取り、革命を起こすタイプではなかった。
時間をかけて改良し、最終的にナンバーワン製品にすることが多い。
・ 改良はイノベーションになる。
ウィンドウズ1.0(1985年)でも、ゲイツは最初の失敗で絶対に諦めなかった。
改良を重ね、1988年にウィンドウズ2.03を、1990年にウィンドウズ3.0を出す。
こうしてウィンドウズ3.1では市場を大きく支配するようになり、1995年のウィンドウズ95の
世界的大ヒットで業界の覇者となるのである。
改良を進めていた頃、ゲイツは「僕たちは我慢強いんだよ」と言っていた。
狙い定めた的から目をそらさず粘り強く改良することが、イノベーションになる。その典型である。
第11話 勝つコツは1つ。猛烈に働く。
・ マイクロソフト創業の頃からの考え—–
「猛烈に仕事をし、よりよい製品をつくり、そして勝つことである。」
・ マイクロソフトのほしい人材—明晰な頭脳と高いIQ(知能)、それにやる気と自立性だ。
・ やる気にあふれた天才を集め、トップも社員も猛烈に働く。
急成長企業はみんなこうして伸び、イノベーションを起こしている。
この続きは、次回に。