まんがで見につく 孫子の兵法 ①
まんがで見につく 孫子の兵法
長尾一洋:著 久米礼華:まんが
第1話 私のせいで、得意先がつぶれちゃった!?
〜智者(ちしゃ)の慮(おもんばかり)は必ず利害を雑(まじ)う〜
仕事をするうえで必要なことは、やみくもな努力ではなく、頭を使うこと。
第1話では、ビジネスにおける「孫子」の有用性を学びます。
実家に戻り、再就職した舞。
新しい環境で必死にがんばるものの、
空回りをしてしまい——-。
智者の慮りは 必ず利害を雑う
利に雑うれば 而(すなわ)ち務(つとむ)は信(まこと)なる可(べ)し
害に雑うれば 而ち患(うれ)いは解く可し
いいことがあっても、その裏にはマイナス面もあるのではないかと考えるから物事がうまく行き、
マイナスがあってもその裏にはプラスの面もあると考えるから、問題も解決するという教え
但し鳥の起つ者は 伏なり
獣の驚く者は覆なり
塵高くて鋭き者は車の来るなり
物事には必ず予兆があり、それを見抜かなければならないということ。
第2話 新商品を企画して売り込め
〜小敵(しょうてき)の堅なるは大敵の擒(とりこ)なり〜
ビジネスは戦い、時に、強力な敵とも戦わなければなりません。
そんな時は冷静に、相手を知ることが重要です。
第2話では、大きな敵との闘い方を学びます。
掃除のおばあちゃんから「孫子」を教わることになり喜んだのも束の間、さらなる苦難が舞を襲うが——-。
小敵の堅なるは大敵の擒(とりこ)なり
訳—
兵力が小さいのに、無理をして大きな兵力の敵に戦闘をしかけるようなことをすれば、敵の餌食となるだけ。
上兵は謀(はかりごと)を伐つ 其の次は交を伐つ
其の次は兵を伐つ 其の下は城を攻む
No.1 敵の謀(狙いや意図)を無力化できればベスト
No.2 その次にいいのは、敵とその他の国との交流や協力関係を分断すること
No.3 そして次が普通の戦いで
No.4 一番ダメなのが、相手が敵に備えて守りを固めているところを攻めてしまうこと。これは最悪ね。
彼を知り己を知らば 百戦殆うからず
彼を知らずして己を知らば 一勝一負
彼を知らず己を知らざれば 戦う毎に必ず殆うし
訳—
相手(敵軍)の実情や実態を知って自己(自軍)の状況や実態をも知っていれば、
百度戦っても危険な状態に陥ることはない。
相手(敵軍)の実情を把握せずに自己(自軍)の実情だけを知っているという状況であれば、
五分五分である。相手(敵軍)のことも知らず、自己(自軍)のことも知らないようであれば、
戦うたびに必ず危険に陥る。
この続きは、次回に。