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認知症予防学 1

今回は、「認知症予防学 山口 登著」をご紹介いたします。

 

認知症予防学   山口 登著

 

はじめに

 

高齢者社会の進展とともに、認知症予防の社会的関心が高まっています。

認知症は、「なってしまえば手立てのない不治の病」と恐れられていますが、

近年では食生活や運動、知的活動などの生活習慣で予防できる可能性が明らかになってきました。

認知症の初期、あるいは前段階の症状を「軽度認知障害」といいますが、

これは医学的には「正常と認知症の境界」とされています。

こうした時期から生活習慣を改善し、脳の活性化をめざしてさまざまな取り組みをしていけば、

認知症の発症の危険性を回避したり、症状の進行を遅らせることができます。

また、早い時宜に対処すれば薬物療法や心理療法などの効果もそれだけ高まってきます。

認知症の原因は不明な点が多いのですが、一言で言えば〝老化〟が大きく関与して

いるものですから、発症の可能性がない人はだれ一人いません。

長寿の果ての生のおわりには、だれもが認知症にかかる可能性を秘めています。

それを少しでも先へ遅らせることができるか、どれだけ長く幸福な老いを持続させられるかは、

やはり健康な時期からの心と体の〝備え〟にあるといえるでしょう。

鉄は熱いうちに打て、という言葉がありますが、脳も体も、同じように熱いうちにこそ

打ち続けてほしいものです。

本書は、人はなぜ認知症を発症するのか、その原因解明と最新の医学的対処について

くわしくふれるとともに、どのようにしたら「心や体がいつまでも活き活きと活性化し

続けるのか」、「人生の収穫期かぜさらにかがやきのあるものになるのか」という道筋と

方法についてもふれてみました。

〝脳の青春と自己再発見〟に終わりはありません。

病気になってのリハビリはつらいのですが、健康なときからの生活習慣の改善と

認知症予防は、毎日を楽しく幸福に過ごすための処方せんなのです。

 

2010年 早春の日に

                            著書

 

この続きは、次回に。

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