認知症予防学 4
重度の認知症のシグナル
日常生活に支障が生じ援助が必要となります
▶️家族との関係、名前がわからなくなります。
▶️衣服の着脱ができなくなります。
▶️入浴の際、うまく体を洗えなかったり、拭くことができなくなります。
▶️トイレの後、きちんと拭くことができなくなります。
▶️下着をかえることを嫌がります。
▶️食事をしたことを忘れます。
▶️自分の家がわからなくなります。
▶️妄想・幻覚が現れます。
▶️暴力的な行動をとるようになります。
特効薬は早期発症以前からの予防です
▶️避けられるリスクと避けられないリスク
「認知症」を引き起こす病気は70種類を超えるといわれていますが、その代表が
「アルツハイマー型認知症」と「脳血管性認知症」で、両者の混合型を含めて全体の
70〜80%を占めています。
脳血管性認知症は、脳血管障害が原因となって起きてくる病気で、脳の血管に血栓が
できないように血流を整えることが大事です。
この場合は、高血圧、糖尿病、高脂血症の3つが危険因子となりますから、規則正しい生活と、
バランスのとれた食事、適度な運動などにより、ストレスをためないことを心がけることが
認知症予防に大切になってきます。
アルツハイマー型認知症については、まだその原因が確定されているわけではありません。
しかし、さまざまな研究によって脳内の不要なタンパクの蓄積などにより脳の神経細胞に
影響をもたらすことは判明しています。
そのゴミのようなタンパク質の沈着を抗酸化物質が阻止することや、精神活動を活発に
することによって神経細胞の死滅を補い、認知症の進行を遅らせることができることなどが
わかってきています。
生活習慣病は肥満、高血圧、脂質異常症、糖尿病、脳卒中、心臓病などいろいろありますが、
食べ過ぎによる肥満は、認知症のリスクを高めるため、皮下脂肪が多い人ほど認知症に
なりやすい、という調査結果が「アメリカ神経学会」によって報告されています。
また、フィンランドのKuopio大学病院の神経学神経部の医師らは地域住民を対象に
メタボリックシンドロームとアルツハイマー病の関係について調査したところ、
メタボリックシンドロームの人はアルツハイマー型認知症になりやすいという結果を発表しています。
この続きは、次回に。