成功の要諦 -14
善き思い、善き行動が運命を好転させる
人はそれぞれ運命というものを背負ってこの世に生を享けている、と私は思っています。
どういう運命の道をたどって生きるのか、本人は知る由もありません。
ただ運命の導くままに、我々は人生を歩きはじめます。
そういう人生を歩いていく中で、我々はいろいろなことを思い、いろいろなことを行います。
そのときにとても大事なのは、善きことを思い、善きことをすれば人生によい結果が生まれ、
悪い思いを抱き、悪いことを実行すれば人生が悪い方向に変わっていってしまうということです。
運命というものは変えられない宿命などではなく、その人の思い、その人が実行する行為によって
変わっていくのです。
そういう因果の法則が、この現世には厳然と存在すると私は信じています。
利他の心で他人さまを助けてあげる、他人さまに親切にしてあげる。
そういう美しい優しい思いやりの心を持つことが人生を生きていくためには大変大事だと申しましたが、
それはまさに、自分の運命をよい方向に導いていくためにも大事なのです。
逆境の時代を乗り越える
不平不満を言わなくなって好転した私の人生
研究に没頭して不平不満を言わなくなって、明るく前向きに仕事に精を出しはじめてから、
私の人生は明らかに好転し始めたのです。
宇宙は因果の法則で成り立っている
不平不満ばかりの暗い思いや、いやな思いだけを持っていれば人生はさらに暗くなってしまうし、
明るく前向きな思いを抱いて頑張れば人生は好転していく。
自分の心の持ち方一つで、人生は良いほうにも悪いほうにも変わっていく。
このときすでに、そういう因果の法則のようなものが存在するのではないかと思いはじめて
いました。そんな思いを抱いていた私は後に、一冊の本と巡り会いました。
私はその本を読んで「善き思いを抱き、善きことを実行すれば人生はよい方向に変わっていくし、
悪い思いを抱き、悪いことを実行すれば人生は悪い方向に変わっていく。
もともと持っていた運命がどうであれ、それは変わっていくものであり、運命は決して宿命では
ないのだ」ということを確信するに至りました。
仏教では、私が抱いていたような考え方を「因果応報」と呼びます。
ご承知のとおり、お釈迦様は修行をされて最後に悟りを開かれます。
お釈迦様のおっしゃる悟りの中心とは、一言で言うならば、この宇宙は「因」と「縁」に
よって成り立っているという考えにあります。
私は27歳で会社をつくっていただいた当初から、人生というのは自分の心の思い通りに
変わっていくのだと考えるようになりました。
不平不満ばかりの暗い思いや、いやな思いだけを持っていれば人生はさらに暗くなってしまうし、
明るく前向きな思いを抱いて頑張れば人生は好転していく。
自分の心の持ち方一つで、人生は良いほうにも悪いほうにも変わっていく。
このときすでに、そういう因果の法則のようなものが存在するのではないかと思いはじめていました。
「因」というのは原因ですが、この「因」が「縁」に触れて「果」、つまり結果を生じると考えるのです。
これは現代物理学の最先端にある宇宙の原理に照らしてみても、その通りなのである。
お釈迦様が修行されて悟りを開いたというのは、真の知恵を得たという意味です。
その真の知恵、つまり悟りを開いた境地から自然界を見ると、宇宙というのは、森羅万象
あらゆるものが、まず何らかの原因があり、それが縁に触れて結果を生んだものなのだと
いうことになります。
わかりやすく言えば、一粒の米の籾を田んぼに植えると、水と土壌の作用や天候によって芽がでます。
そして太陽の光に当たってすくすくと伸びて、たくさんの米の籾をつける。
これを因果の法則で見るならば、一粒の最初の籾が原因となります。
そして、土壌、水、太陽光線といった森羅万象あらゆるものが縁となり、果を結んで米と
なって実るのです。
この続きは、次回に。