認知症にならないための 決定的予防法⑤
第1期—記憶と学習が困難になる
アルツハイマーの第1期は、おもに短期の記憶や、記憶の想起、学習能力に影響をおよぼす
認知機能の変化が特徴的です。
短期記憶とは、数分前に言われたことや、朝食に食べたもの、その日にやるはずの特定の用事など、
少し前に起きたばかりの出来事を思い出すものです、
記憶の想起は、短期記憶だけでなく、友人の名前や以前に勤めていた会社の名前など、
長期記憶も呼び出す能力です。
反射検査でアルツハイマーがわかる
言葉がでてこない状態が日常的に
脳の貯水池が徐々に枯渇
第二期—筋の通らない思考、乏しい洞察力と判断力、振る舞いと心理面の変化(適度の不安、
興奮、妄想、幻覚)
父の認知症の悪化
日没症候群は頻繁に起こる恐ろしい体験
運転は危険
退行を示す他の兆候
第三期—日常生活を送る能力の進行性の衰え
アルツハイマー第一期から第二期に進行するには1年から2年かかります。
そして、第二期から最も恐ろしい第三期に移行するのに、1.2年かかります。
ほとんどの場合、第三期のアルツハイマーは5.6年(もしくはそれ以上)つづき、患者の平均的な
余命は、最初に診断されてから8.2年ほどです。
老化すると認知症になるのか?
中年期に認知症に襲われることもあるのか?
診断されてから2年以内に、アルツハイマー患者の50%は完全に介護が必要となり、一人では
生活できなくなります。
70%の人は3年以内に福祉施設に入ることになります。これらの患者は少なくともあと
5年間は施設で孤独に、しばしば忘れ去られた状態で生きます。
過去50年間に、なぜ若年性のアルツハイマー病がこれほど増えたのかと私はよく問われます。
その答えは単純なものだと、私は思います。
われわれの豊かな社会は、欧米式の食生活に、ストレスが多く、睡眠不足で、座りがちな
ライフスタイルによって繁栄しています。
われわれ自身が自分たちの最大の敵になってしまったのです。
アルツハイマーを防ぐ処方箋はどう役に立つのか
本書における<私の最終目的>は、読者のあなたにアルツハイマー病になる危険因子を
認識していただき、心身ともに健康でいられるようにライフスタイルに必要な変化を
起こしていただくことです。
<あなたの目的>は、ご自分の運命に責任をもつことです。
つまり、自分でコントロールできる危険因子を変えて、脳の想起の老化を遅らせ、
アルツハイマーを発症する可能性を減らし、子供たちにたいしては予防をすることです。
この続きは、次回に。