認知症にならないための 決定的予防法㊸
それでは、始めましょう
運動を成功させる秘訣
1 運動を楽しいものにする。
2 運動を安全なものにする。
3 怪我をしないように、正しく運動する。
南カリフォルニア大学の研究では、運動を楽しいものに変えて、社交行事にするか、
音楽を聴きながらおこなうと、運動によって生活習慣が変わる可能性が二倍に増すことが
わかりました。
音楽と社交は、7章でも述べるように、運動を二倍も活気あるものに変えます。
ウォームアップ[準備運動]
運動を始める前に、これからする動作に則したウォームアップ(5分間)をかならずおこなって
ください。
準備運動の目的は血のめぐりをよくし、関節を運動する全可動域で動かし始めることです。
運動と食事療法
ただカロリーの摂取量を減らして減量すると、筋肉も脂肪も落ちてしまいます。
適切な食事療法をおこなって運動すれば、脂肪は減って筋肉は増えます。
食事療法だけを実践して、揺り戻しがきた場合に、また減量すると、そのたびに脂肪ばかりが
増えて、筋肉はどんどん減っていきます。
減量プログラムを実行するときは、かならず運動をしなければなりません。
1 心臓血管の調整のための歩行運動
<3つのエクササイズ>の一つ目は歩行運動です。
これは心臓血管の調整、もしくは持久力訓練(有酸素運動)です。
持久力訓練は心臓病、脳卒中、糖尿病、肥満、うつ病だけでなく、アルツハイマー病になる
危険を減らすうえでも、きわめて重要なものです。
原則としては、楽しめる歩行運動、またはエアロビクスを、週に3回から5回、一度に少なくとも
30分間はおこなうことです。
運動のレベルは、年齢別の最大予測心搏数の少なくとも60%(220から年齢を引いた数に0.6を
かける)までは、心搏数が上がるような強度が好ましく、最大予測心搏数の85%は超えない
(220から年齢を引いた数に0.85をかける)ようにします。
この心搏数範囲は、<トレーニング・ゾーン>と呼ばれています。
これは心臓血管を強化する運動をおこなうに当たって、生理学的にきちんと効果をだしながら、
安全な運動レベルを定めるのに役立ちます。
万歩計による歩行運動は、次のように心臓血管を調整し、体重を減らすうえで効果を発揮します。
⚪️ 2000歩で約1.6km[1マイル]になる。
⚪️ 約1.6km歩くと、100から200キロカロリーほどが燃焼される。
⚪️ 3500キロカロリーを燃焼させると、約450g[1ポンド]減らせる。
⚪️1日1万歩で、1日当たり500から1000キロカロリーを燃焼拗する。
⚪️ 1週間に5回、1万歩を歩くと、1週間に約450g体重が減り、1年で約23.5kg[52ポンド]減らせます!
歩行運動はいつでも、どこでもできます。
どうすれば毎日、8000歩から1万歩をこなせるでしょうか?
座りがちな仕事に就いている場合は?
私が患者に提案しているのは、次のようなことです。
1 食料品を買い出しに行くときは、駐車場の奥に車を停める。
2 公共の交通機関を利用するのであれば、目的地より一駅から二駅手前でバスや電車から降りる。
3 1日を通して可能な限りいつも、階段を使う。
4 毎日、歩行運動用の休憩時間をつくる。患者のなかには、1時間ごとに机から立ち上がって、
その場で1000歩から1500歩、足踏みをして歩数を積み重ねる人もいます。
5 ダンスの講習を受けて、ワルツやチャチャチャ、サンバ、スイング・ダンスなどをして
夕べを過ごす。
歩行運動が嫌いな人はどうすればいいでしょうか?
適度な運動には、日常の活動のなかでやらなければならないこと、たとえば家の掃除や芝刈り、
庭の手入れ、窓拭き、洗車なども含まれます。
速いペースで、きびきびと動きながらこなせば、こうした家事労働でも構わないのです。
適度な運動には、テニス、野球、バレーボール、ゴルフ、水泳、ボーと漕ぎ、ジョギングなど、
お好きな娯楽活動も含まれます。
※ <日常の適度な娯楽活動>が掲載されております。
是非、購読していただければと思います。
この続きは、次回に。