人生が変わる お金の大事な話-「稼ぐ×貯まる×増える」⑥
・ 26歳、一念発起してIT事業を始める
学ぶということは「真似ぶ」に始まるという。
ほかの人がしていることのなかでも成功しているもの、それを真似することにした。
こんな話を聞いたことがある。
あのビル・ゲイツは、誰かが技術を開発すると、それを非常にタイミングよく取り込む。
それで自分の事業を展開する能力を持っている。
学んで、自分のビジネスに応用する。つまり、ただ真似るのでなく、知恵で応用する力があるから、
先に走ることがなくても、成功できるのだろう。
「安い食材でも、めんどうくさがらずに手間暇をかけると美味しくなる。
それが相手にも喜ばれる。どんな素材を使った起業でも同じだよ」
そんな星さんの言葉を噛み締めながら、営業に飛び歩いていた。
・ パートナーと知恵やお金を出し合い起業
「持っていないものはほかから持ってくればいい」という発想をする人だった。
それはものに限らず、知識もそうだった。
・ 知恵を出してお金の入る仕組みを作る
「お金とモノの流れの仕組みをちゃんと作ってさえおけば、他人に任せても何も問題は起きない。
あとはカスタマーサポートのできる人間と仕入れのできる人間、そして業務全体の管理のできる
人間がいれば、そのビジネスが自然と回っていく。
世の中にはお客さんとのメール対応が上手な人、得意な人もいれば、仕入れが得意な人もいる。
そういう好きな分野や得意分野をもっている人を探して任せることにした。」
・ ひとり占めよりもノウハウを分け合う
「何でもそうだが、一人ですればひとり占めできるかもしれない。
けれども、それではビジネスの世界は広がらない。
誰かとパートナーを組んで、お互いのノウハウや知識を使い合えば、1のものが2でなく3や4になる。
人生において、人はなかなかなとりでは生きていけない。ビジネスにおいても同じなのだ。
支え合うパートナーがいてこそ広がる。
そういう発想を、僕はこのときのパートナーから教えてもらったのだ。」
・ 人との出会いが人生やビジネスの糧に
能力があり、「できる人」を見ると、相手をライバル視してしまう人が多い。
でも、優れた経営者は、その人が有能ならいくらで働いてくれるか、1000万円で働いてくれないなら
2000万円を出す、という発想である。
そうすることが結局、雇われる人にとってもメリットだし、経営者にとってもメリットになるからだ。
社員が楽しく働けるようなビジネスモデル、仕組みを考えて作る、あとは優秀な社員やパートナーに
任せる。もちろん、十分な報酬を支払わなければいけないが、そういう発想が必要なのだ。
「何が人生やビジネスの糧になるかといえば、人との出会いが最たるものだと思う。」
人との触れ合いのなかで出合った教えは、相手の思いが込められている分、人を変え、人生の道を
大きく変える力があるように思える。
・ 学んで経験することがビジネスの極意
「自分のお金をリスクにさらすんだよ。
もうけるためというより、経済の動きや仕組みを、身をもって知るためにね。
お金の使い方を若いうちに学んでおけば、必ず将来の役に立つから」
「知識というのは経験することで磨かれ、知恵となるんだ」
「昔から、知識を『吸収する』、知恵を『磨く』と言うだろう。
吸収された知識は、そのままでは凝り固まったまま頭のなかにあるだけで、何の意味もない。
知識は経験によって磨かれ、養われ、知恵となって生まれて出てくるんだ。
その知恵が底力になり、成功への扉を開けてくれるんだよ」
「真似こそビジネスの極意かもしれない。しかし、学んでただ真似るだけでは絶対にうまくいかない。
学んだことに血が通わなければ、生きてはこないのだ。
学んだことを、自分の経験を通してゼロから考え、練って、初めて知恵というものが生まれてくる。」
「ゴルフではバンカーの湿り具合の確認方法は足裏感覚にしかない。
経験は重ねることで、足を踏み入れたとたん、その硬さ加減がわかるようになるものなんだ」
・ お金に無知な自分を変えたい!
1年の経験が僕に教えてくれたことは、お金についての知識、いわばファイナンシャル教育が
いかに大事かということだった。
そのファイナンシャル教育が僕には全く備わっていない。
だから金融に無知な自分を変える必要があった。
<自分を変えないと、これ以上の成功はできない>
<いっそのこと、ファイナンシャル教育を行う機関を自分で運営してみたらどうだろう>
運営しながら自分もそこで学べば、ビジネスをしながら自分のファイナンス教育もできるし、
自分が学びたいことなら、きっとほかの人も学びたいと思っているはずだ。
自分で言うのもおこがましいが、まさに知恵が生んだ「一挙両得」で、ベストな発想だと思った。
発想といえば、僕のビジネスに対する考え方には、常に「投資」が先という発想がある。
投資または自己投資というのが好きなのだ。だから、僕はいつも投資先を探していた。
もちろん、この場合の投資先はイコール、ビジネス、会社である。
そこで、ホームページ製作・システム開発とオーディオのネット通販で得た資金300万円で、
まず不動産のポータルサイトを作った。
それが僕の一つ目の投資らしい投資だった。
そこが軌道に乗って300万円くらいの利益を得ることができた。
このお金をファイナンシャル教育に投資した。
詳しくは第4章で説明するが、この投資が順調にいったので、今度はそのリターンで株や不動産に
投資していった。
リターンで次から次へ投資していると、会社を育てることに興味がないように思われがちだが、
それは違う。投資した会社を大きくしつつ別の柱を作るということで、欲張りな言い方をすれば、
全部を大きく育てたいということなのだ。
こうして僕は、ファイナンシャルアカデミーというファイナンシャル教育を行う学校を設立した。
この続きは、次回に。