一流の人はなぜそこまで、習慣にこだわるのか? ⑨
第6章 視座を高める「毎年の習慣」
First-class yearly habits
① 年始の抱負は「去年と同じ」がベスト
※ 自己管理の観点から言うと年始の抱負は「その1年で絶対に達成する目標」というかなり重い
位置づけです。
質問をされてから考えるようでは、思い付きに1年を託すことになるので感心しません。
※ 理想的な年始の抱負とは、「昨年はうまくいった。今年も同じことをやろう」と言えることです。
先端と本質の話で言えば、目標を立てるなら本質にフォーカスすることが大切。
本質とはいわば生き様のことです。だから、本質の部分をできるだけ変えずに粛々と
繰り返すことに意義があります。卓越は継続からしか生まれません。
※ 先端とは「技術の習得」「資格の取得」「語学の学習」といった、ツールの話。
ツールは消耗品なのでいずれ擦り減る運命にあります。
人は成長とともに先端(ツール)が増えていき、40代、50代になったらまるで闇鍋です。
そこまで行ったらむしろ新しいものを手にいれるより、本質に立ち戻って何を捨てて何に集中するのか
決めることが、本当の自己管理と言えます、
⚪️ 卓越は継続からしか生まれない
② 20年先までカレンダーに予定を入れておく
※ 自分が将来やりたいことをカレンダーに書いたところで何か問題が起きるのかということ。
予定を入れるのに早すぎることはないのです。
30年先の予定を守れなかったとしても文句を言う人はいないだろうと。
ソフトバンクの孫社長にいたっては「300年計画」ですからね。
※ スケジューリングの基本は大切なことから先に入れること。
先に入れるからそれを実現するために行動が伴ってきます。
効果絶大なので、お試しあれ。
⚪️ スケジューリングに「早すぎる」はない
③ 将棋の駒であり棋士でもある感覚
※ 会社員は会社のリソースをどう使い倒すのかを徹底してください。
仕事を自分の中で完結させる狭い発想のままだと、大きな成果は産めません。
リソース発想を身に付けるステップとしては、
1.ゲームのルールを知る(将棋なのかチェスなのか)
2.自分の役割を把握する(飛車なのか歩なのか)
3.盤面を見渡せる位置まで視座を高める(情勢は? 配置は?)
4.自分が棋士になったつもりになる(次の一手は? 相手はどう出る?)
これが一流のサラリーマンへの階段です。
※ 会社で働いていると、部下としての役割、先輩としての役割、営業マンとしての役割など、
責任が増える度にさまざまな役割が出てきます。
新入社員の時の役割分担は迷いようがないのですが、少し経験を積んでくるとたまに自分の役割を
忘れる人が出てきます。
自分が駒ではなく「自分は自分」だと思ってしまうと、人は自分をかわいがろうとします。
※ リソース発想が持てるようになると仕事への取り組み方が劇的に変わります。
とくに、自分が駒であると同時に棋士になった気分で局面を判断できるようになると(ステップ4)、
仕事が一段と面白くなります。
※ 現状に甘えることなく、常に高みを目指しながらあたることで、人は自然と成長することができます。
⚪️ 上司も自分も会社のリソースとして見る
④ 毎年必ず「資産の棚卸」をする
※ 会社員の場合は具体的に何を資産として考えればいいのでしょうか。
一番わかりやすいのは自分の市場価値です。
会社員とは市場から買われている身。つまり、自分自信が財産。
それなら年に一回、転職エージェントに登録してみて自分の価値を市場で確認してみては
いかがでしょうか。会社にバレることもありませんし、もし本当にいいオファーがあったら
転職してしまえばいいだけです。
※ もし1年経過して市場価値が同じだったら、事実上、自分の価値が下がったということです。
⚪️ 会社員は市場価値が資産
この続きは、次回に。