社内プレゼン資料作成術 ⑤
第2章 プレゼン資料を「読ませて」はならない
Lesson 10 表紙には、「会議名」と「日付」を明記する
✔️スライドサイズは「4:3」を選択する
社内プレゼンの資料において大切なのは、見た目の美しさではありません。
何よりも優先すべきなのは、わかりやすさ。
パッと見た瞬間に、そのスライドが何を意味しているのかを把握できるのが、優れたプレゼン資料。
そのために、押さえておくべきことを、これからお伝えしてまいります。
まず、スライドのサイズ。プレゼン・ソフトの初期設定はだいたい「4:3」になっているので、
その設定を変更しないようにしてください。
エモーションに訴える必要のない通常の社内プレゼンでは、見慣れた「4:3」のサイズのほうが
違和感もなく、見やすく感じます。
✔️タイトルは「13文字」いないで簡潔に
スライドには必ず表紙をつけるようにしてください。
タイトルのスライドのど真ん中に大きく表示します。
表紙が映し出された瞬間にテーマがわかれば、決裁者も話を聞くモードに入りやすくなります。
タイトルは一目で理解できるように、できるだけ短くつけるのがコツです。
タイトルやキーメッセージは「13文字」以内が原則。
また、解決すべき「課題」をタイトルにするのがよいでしょう。
タイトルでプレゼンの「目的」を示す、と考えればいいでしょう。
また、表紙で忘れてはならないのが「会議名」と「日付」を明記することです。
✔️ページ番号は「スライド右下」に入れる
ページ番号の役割とは何でしょうか?
正確で明確なコミュニケーションをするためのツールです。
ページ番号を挿入する場所はスライドの右下です。
人の目の動きには「Z法則」があります。
何かを目にしたとき、その全体を把握するために、人の目はZの形で動くという法則です。
ウェブページでも、書店の棚でも、無意識に左上から右に、そして左下から右へと目線を
動かしているのです。
Lesson 11 キーメッセージは、スライド中央より「やや上」に置く
✔️キーメッセージのフォントは1つだけ
キーメッセージは、そのスライドでいちばん伝えたいことです。
1枚のスライドにおいて、最も決裁者の目に訴えたい部分であり、意思決定の決め手になる重要な
情報です。だから、キーメッセージに使用するフォントは「目に入りやすい」「誰でも読める」もの
でなければなりません。この条件を満たすフォントは、ずばりこの2つです。
<キーメッセージに最適のフォント>
⚫️ PowerPoint:HGP創英角ゴシックUB
⚫️ Keynote:ヒラギノ角ゴStdN
この2つが、誰にとってもいちばん読みやすく、インパクトのあるフォントだからです。
なぜ、ゴシックがいいか?
明朝体を老眼の人や目の悪い人が見ると、線が消えて見えることがあるからです。
明朝体のほうが知的に感じられるかもしれませんが、見えなければどんな知的なフォントを使っても
意味がありません。キーメッセージに限らず、社内プレゼンでは明朝体は使わず、ゴシックを使うのを
基本にしてください。なお、キーメッセージ以外のテキストで使うフォントは、この2つです。
<キーメッセージ以外に最適のフォント>
⚫️ PowerPoint:MSPゴシック
⚫️ Keynote:ヒラギノ角ゴProN
この2つが、「グラフのタイトル」「グラフの数字」「概要やスケジュール」などのテキストで
使うには最適のフォントです。キーメッセージとの差異が明確で、かつ読みやすいからです。
✔️キーメッセージのフォントサイズは100〜200
キーメッセージのフォントサイズは、「100〜200」にしてください。
100以下だと小さすぎてインパクトに欠け、200を超えると「やり過ぎ」になります。
必ず、この範囲で設定するようにしてください。
そして、この範囲でできるだけ大きくするのが鉄則です。
決裁者の意識に強く訴えるには、キーメッセージをできるだけ大きくすることが大切なのです。
✔️キーメッセージはブロック単位で「やや上」に置く
キーメッセージを配置する位置にも法則があります。
必ず、スライド中央より「やや上」に配置するのです。
なぜなら、決裁者は、スライドを写すスクリーンを、座った状態で見上げるからです。
その角度でスライドを見ると、キーメッセージが中央かそれより下に配置されていると、
とても窮屈な印象を受けるのです。
そのメッセージがスムーズに心の中に入ってこないわけです。
この続きは、次回に。