社内プレゼン資料作成術 ⑦
第3章 グラフは「一瞬」で理解できるように加工する
Lesson 15 「ワンスライド=ワングラフ」の鉄則
✔️考えさせないグラフが「優れたグラフ」
説得力のある社内プレゼンを行うために、最も重要なのは「データ(数字)」です。
そして、データを見せるツールがグラフです。
だから、グラフをどう見せるのかは、社内プレゼンにおいて極めて重要なポイントです。
では、よいグラフとはどんなグラフでしょうか?
ずばり、決裁者に考えさせないグラフです。
グラフの編集テクニックはいくつかありますが、ここでは、最も基本的な鉄則をご紹介します。
それは、「ワンスライド=ワングラフ」という鉄則です。
図15-1 グラフが複数あるとわかりづらい
複数のグラフを掲載するのはNG!
※ ご購入の上、ご参照ください。
✔️プレゼンに「必要なデータ」だけ見せる
では、どうすればいいのでしょうか?
まず、伝えたいことを明確にします。
図15-2 ワンスライド=ワングラフで瞬時に理解できるスライドに
「実績」と「達成率」のグラフをそれぞれ1枚のスライドに!
※ ご購入の上、ご参照ください。
図15-3 棒グラフと折れ線グラフを重ねるのはNG
2種類のグラフを重ねるのはNG!
※ ご購入の上、ご参照ください。
Lesson 16 グラフは「左」、メッセージは「右」
✔️グラフとメッセージを「縦」に並べない
グラフとメッセージをどのように配置するか?
これも、わかりやすいスライドをつくるうえで重要なポイントです。
よく見かけるのが、グラフとメッセージを縦に並べるスタイルです。
グラフをより大きく見せる意図があるのだと思うのですが、実は、この配置は見る人に優しく
ありません。というのは、人間の脳は、右脳はビジュアル、左脳は文字情報などの論理を理解する
ことに特化しているからです。つまり、ビジュアルと文字情報を「上下」=「縦」に配置するよりも、
「左右」=「横」に配置したほうが、両方の情報を脳内でスムーズに処理できるのです。
では、グラフとメッセージを左右のどちらに振り分けたほうがよいのでしょうか?
答えは、「グラフ=左」「キーメッセージ=右」です。
なぜなら、左目から入る情報は右脳へ、右目から入る情報は左脳へとつながるからです。
図16-1 グラフとメッセージを縦に並べるのはNG
グラフとメッセージを縦に並べると頭に入ってこない!
※ ご購入の上、ご参照ください。
図16-2 左脳はテキスト、右脳はビジュアルの処理が得意
※ ご購入の上、ご参照ください。
図16-3 グラフは「左」、テキストは「右」
※ ご購入の上、ご参照ください。
✔️「逆L字」で目線を誘導する
さらに、このスライドを見やすくするポイントがあります。
ここで覚えていただきたいのは、「逆L字の法則」です。
何かを目にしたとき、その全体を把握するために、人の目はZの形で動くという法則でした。
実は、この「Z」よりさらにスピーディに全体を把握するのが、「逆L字」なのです。
図16-4 「逆L字」でさらにわかりやすく
※ ご購入の上、ご参照ください。
✔️「逆L字」をアニメーションで展開する
私は、社内プレゼンのスライドで、アニメーション機能を使うことは基本的には避けるべきだと
考えています。
できるだけ余計なことをせず、シンプルにスライドをつくるのが社内プレゼンでは重要なのです。
図16-5 倫理の因果関係を示すのに矢印は使わない
※ ご購入の上、ご参照ください。
図16-6 目線を誘導するアニメーション
※ ご購入の上、ご参照ください。
ですから、私は、社内プレゼンではほとんどアニメーションは使いませんでしたが、このような
スライドだけはアニメーションを使うようにしていました。
倫理の誘導にはアニメーションが有効。
これは、覚えておいてほしいポイントです。
この続きは、次回に。