通勤大学実践MBA 事業計画書 ⑨
2-10 他のビジネスプランを参考にする
他の人が書いたビジネスプランを見ることは、自分のプランを見直すうえで非常に参考になります。
もちろん、他人のプランを真似しても意味はありません。
しかし、多くのビジネスプランを批判的に見ることによって、よいプランとそうでないプランの
見分けがつくようになります。そして、一口に「他人のビジネスプランを見る」といっても、
そう簡単には手に入りません。
運よく知り合いから見せてもらえればよいのですが、通常はそれも難しいでしょう。
では、どうすればよいのでしょうか。
まずは、いろいろなところで開催されているビジネスプランコンテストなどを見に行くのが
よいでしょう。もちろん、コンテストで自分のプランを発表できれば客観的に評価してもらえるため
もっとよいのですが、他人が発表しているのを聞くだけでも参考になります。
1人の投資家になった気分でプレゼンテーションを聞き、投資したいと思ったプランは
「なぜそう思ったのか」、逆に投資したくないと思ったプランについてもその理由を自分なりに
健闘すると、自分のビジネスプランを改善するうえでのヒントが見つかります。
ビジネスプランコンテストというと大掛かりなものをイメージしがちですが、特に大きなもので
なくても構いません。
いわゆる異業種交流会などの中には、メンバー各人が持ち回りでビジネスプランを発表している
ようなものもあります。このような会に参加してもよいですし、ビジネススクールなどでも定期的に
ビジネスプランコンテストなどを開催しているので、こういったものに参加するのもよいでしょう。
◉ 他のビジネスプランを参考にするメリット ◉
なぜ「投資したい」と思ったのか、逆になぜ「投資したくない」と思ったのかを考える
⬇︎
投資家の視点で自分のプランを改善することができる
2-11 プレゼンテーションの重要性
自信を持ってプレゼンテーションをすることは大切です。
投資側の立場でプレゼンテーションを見ていると、ビジネスプランまたは自身の過去の経験に関して、
弱気に聞こえるほど非常に謙虚に話をする経営者がよくいます。
もちろん謙虚であることは必要ですが、必要以上に謙虚になると、逆にそれが「自信のなさ」に
映ってしまいます。
ビジネスプランを実行する経営者自身がそのプランの可能性に自信を持っていなければ、
誰もそのプランに賭けてみようとは思いません。
ビジネスプランそのものがどれほどよくできていても、それを実行する経営者に熱意と
自信がなければ成功しないからです。
どのようなビジネスでも逆風が吹くときがありますが、その逆風を乗り切ることができるかどうか、
経営陣が「そのビジネスの可能性をどの程度信じているか」にかかっています。
欧米におけるビジネスプランのプレゼンテーションでは、プレゼン側は実に自信を持って自分の
プランを披露します。
いかに自分のプランが画期的なものか、競合他社が真似をしようとしてもなぜ簡単にいかないか、
なぜ自分にはそのビジネスを成功に導くだけの力があるかなど、自信と熱意を持ってプレゼンテーション
するのです。
文化の違いといったようなものとは異なる次元で、参考にすべき点であることは確かです。
自信を持ってプレゼンテーションをすると同時に、プレゼンテーションの技術を磨くことも大切です。
「中身がよければ、表現方法が多少下手でも理解してもらえる」といった考えもある程度
正しいでしょう。しかし、どれほど素晴しく説得力のあるビジネスモデルを構築したところで、
聞き手を説得することができなければ、目的を達成したとはいえないのです。
◉ 自信を持ってプレゼンテーションをする ◉
プレゼンテーションの中での謙虚さ
↓
自信のなさの裏返しに映る
↓
投資家も不安になる
↓
◯ いかに自分のプランが画期的か
◯ 競合他社が真似をしようとしてもなぜ簡単にいかないのか
◯ なぜ自分にはそのビジネスを成功に導くだけの実行力があるのか
↓
成功するには熱意と自信を持ったプレゼンを!
この続きは、次回に。