雑学-サーバントリーダーシップ③
6. ただ「優しいリーダー」との違い
サーバントリーダーは「優しいリーダー」とも思われがちですが、ただ「優しい」
だけではありません。その違いを見ていきましょう。
✔︎ 優しいリーダー
優しいリーダー=良いリーダーとも思われがちですが、「優しいだけ」なのであれば、
それはメンバーへの「無関心」の表れであるケースも。
何か問題が起きてもメンバーの代わりに自分で解決してしまったり、メンバーの欠点に
目を瞑ったり…それは「優しさ」ではなく無責任であり、メンバーや組織の成長を
阻害している場合もあります。
✔︎ ただ「優しいリーダー」との違い
サーバントリーダーシップは、リーダーがメンバーに「奉仕する」という考え方に
基づいています。
この事から「優しいリーダー」と思われがちですが、単にメンバーに対して「優しい」と
いうだけではありません。
メンバーに積極的に関わり、その話に耳を傾け、組織の明確な方向性を示します。
そして、メンバーを陰で支えながらもその可能性を引き出します。
7. サーバントリーダーシップ導入における注意点
それでは、実際にサーバントリーダーシップを導入する際、どのようなポイントに
注意すれば良いのでしょうか。
✔︎ トップから「サーバント」の精神を
組織にサーバントリーダーシップを導入する際、まずは経営層など組織のトップが自ら
その精神を持つ事が重要です。前提として、顧客やスタッフの満足を最優先に考えます。
その上で、管理職からスタッフへと、徐々にその精神を浸透させていきます。
✔︎ 逆ピラミッド型組織
一般的な組織は「ピラミッド型」と言われ、上から社長・役員・部長・課長・一般社員などの
順で並んでいます。しかし、サーバントリーダーシップを導入するにあたっては、
これを逆さにした「逆ピラミッド型組織」を意識する事が大切です。
組織の中では、顧客の事を一番よく知っている「一般社員」が最上位に位置する事になります。
そうする事で、サーバントリーダーシップ推進のためだけではなく、「顧客第一主義」を元に、
本当に市場の動きに沿った経営の舵取りが可能となります。
従業員満足と顧客満足の、両方を向上させられるのです。
✔︎ 決してトップダウンではない
一番注意したいのは、サーバントリーダーシップの推進がトップダウンの一方的なものに
ならないようにする事。
サーバントリーダーシップ自体が、対話型のリーダーシップであることを忘れてはいけません。
トップが明確なビジョンを示す事は重要ですが、それが一般社員の意見に耳を傾けた
結果である事が大切です。
この続きは、次回に。