お問い合せ

Coffee Blake-令和3年9月23日(木)「45歳定年制」①

日経新聞で「45歳定年制」についての記事が、二度に渡り掲載されて

おりました。

ちょっと気になり、ご紹介したいと思います。

現在、65歳定年制が経過措置期間となっており、2025年4月からは

65歳定年制が義務となります。

 

● 65歳定年制義務化

 

2013年に政府が改定した「高年齢者雇用安定法」によって、定年

60から65へ引き上げられました。

現在は経過措置期間となっていますが、2025年4月から、定年制を

採用しているすべての企業において65歳定年制が義務となります。

2021/08/13

 

このように、労働人口が減少している中で、「45歳定年制」を唱える

理由を充分に把握する必要があると思います。

私は、今後、企業が求める〝人材像〟を今からでも対応(準備、対策)

していくことが、これからの企業人に必要であると思います。

 

 

2021.9.23

株式会社シニアイノベーション

代表取締役 齊藤 弘美


 

2021.9.18 日経新聞「社説」

 

「45歳定年」が問う学び直し

 

9日の経済同友会セミナーのサントリーホールディングスの新浪剛史社長が

「45歳定年」を唱え、波紋を広げた。

定年という言葉遣いは丁寧さを欠いたが、学び直しの意義を示し、流動性に

乏しい日本の労働市場の課題に一石を投じた点では意味がある。

定年を巡っては東大の柳川範之教授がかねて「40歳定年制」を提唱して

きた。技術革新が速まっており、自分のスキルを棚卸しして、より高度な

仕事に就けるよう備えるべきだという主張である。

新浪氏の発言もその延長線上にあると見ることができる。

重要なのは40〜45歳で安心して転職できる環境を整えることだ。

大企業はデジタル戦略などが中途採用を増やしており、新卒一括採用で

長期にわたって人材を育てる日本の雇用慣行は崩れつつある。

「ジョブ型」雇用で専門性を求めるニーズも強まっている。

働き手はよりよい待遇を求めてリスキリング(学び直し)に取り組む必要が

ある。能力が向上すれば労働市場での価値が高まり、社内外で活躍の機会は

広がる。

企業も社員が学ぶ意欲を高められる環境を整備すべきだ。

どんなスキルを高めればどの職種に就けるか明示する必要がある。

収入が上がれば学ぶ意欲も増す。

欧州企業のように「サバティカル休暇制度」を設け、大学院などで学べる

よう検討したい。

パーソナル総合研究所の調査によると、若い年代ほど人事評価でシニア

社員に対する不公平感が強い。年功序列を見直し、能力を適性評価する

ことが不可欠だ。

経営層についても人材の流動化を促す必要がある。

事業再編を大胆に進めるために、しがらみのない外部人材を積極登用したい。

政府は流動性の高い労働市場づくりを急ぐべきだ。

人口減が進むなか、成長分野へ大胆に労働移動させることが欠かせない。

公共職業訓練の内容を企業ニーズに照らして絶えず改善し、ハローワークも

民間ノウハウを活用し、紹介機能を強化する必要がある。

 

● サバティカル休暇制度

 

サバティカル休暇とは、長期勤続者に対し、休暇理由に関係なく与えら

れる一定期間の長期休暇のことです。有給休暇などは休暇理由に規定が

ありますが、サバティカル休暇の取得には理由は必要ありません。

サバティカル休暇は企業によって内容が異なりますが、海外では少なく

とも1ヶ月以上、場合によっては1年にも及ぶ休暇が取得できるケースも

あります。2021年9.22 日経新聞

 


 

Opinion 中外時評

            上級論説委員 水野 裕司

「45歳定年」が拓くプロへの道

 

経済同友会が9月上旬にオンラインで開いた夏季セミナーで、サントリー

ホールディングスの新浪剛史社長が「45歳定年制」を提唱した。

「個人は会社に頼らない仕組みが必要」という問題提起だ。

「要はリストラでは無いか」などと批判され「定年という言葉を使った

のはまずかったかもしれない」と釈明したが、問題意識は的外れではない

だろう。長期雇用は働き手にとっても、うまみが薄れてきているからだ。

厚生労働省の賃金構造基本統計調査で、残業代などを除いた所定内給与

(月額)の推移をみてみよう。注目すべきは規模の大きな企業の中高年男性だ。

長期勤続の恩恵を得にくくなっているのだ。

コロナ禍前の2019年の給与を00年と比べると、従業員1千人以上の大企業の

男性は40〜44歳が4万4100円減の40万6300円、45〜49歳が4万5700円減の

44万4500円。50〜54歳は2万6700円減少の49万3500円だ。

同じ40〜50代前半の男性でも、100〜999人の中企業では所定内給与が

減っているが大企業ほどではない。10〜99人の小企業では微減にとどまる。

かたや女性は企業規模や年齢を問わず総じて上昇傾向にある。

中・小企業は上昇幅が大きい。

「規模が小さい企業ほど人手が不足しており、生産性と比べた賃金の割高感が

さほどない。女性は勤続年数が延び、昇進も増えていることが賃金上昇に

つながっている」と日本総合研究所の西岡慎一上席主任研究員は解説する。

仕事の成果に比べて割高な男性・中高年男性の給料を、生産性に見合った

水準に調整する動きが大企業を中心に進んでいるわけだ。

デジタル化が加速すれば、IT(情報技術)を使いこなせず生産性が劣る中高年

社員がさらに増える恐れがある。

中高年受難の時代はこれからが本番の可能性がある。

新浪氏の「45歳定年制」発言も、こうした状況認識があるからだろう。

狙いは大きく2つある。

ひとつは同じ会社に末永く勤める慣行の見直しだ。

創業まもない企業など、働き手自身が自らの経験をもとに活躍できる場を

見つけるよう、促す効果を見込む。

もうひとつは社員の自己研さんの後押しだ。

定年が早まれば「みんな自分の人生を考え、勉強する」。

それは個人の生産性の向上につながる。

45歳の定年後、会社と再契約するケースも出てこよう。

いまは45歳定年制を敷けるわけではない。

定年年齢は60歳を下回ることができないと定める高年齢者雇用安定法を

改正する必要があるためだ。

長期雇用の慣行も、会社は社員の雇用保障と引き換えに配置転換や時間外

労働などを命令できる利点があるため、容易には崩れない。

中高年にいまなっている層や今後なる世代の活性化に、奇手妙手はない。

確実な道は、社員が学び続ける会社に変わることだろう。

リクルートの大久保幸夫フェロー(ワークス研究所アドバイザー)は「専門性の

高いプロフェッショナル人材の育成に力を入れるしかない。(職務を明確に

する)ジョブ型の人事制度への移行が求められる」と方向性を示す。

「企業は分野ごとに、プロ人材の最高位にロールモデルになる人材を据え、

どんな能力が求められるか社内に開示すべきだ」。

専門職と管理職は同格にし、事業投資には専門職の人材の意見も取り入れる

ことが、プロ人材を増やすには欠かせないという。

「専門性が身についてくると、(最新の知見を求めて)社外に目が向く。

自分のできる仕事が社外にもあることがわかり、進路の選択肢が広がる」。

 

● 自己研さん

 

研鑽とは、学問などを深く研究することを指します。 

自己研鑽は「学問などを深く究めるために自分を磨くこと・究めるために

自分で努めること」といった意味でビジネス用語として使われますね。

キャリアアップやビジネスの中で成功した人に話を伺うと、時に「自己

研鑽じこけんさん)が大事です」といった発言を聞くことがあります。

2018/05/22

 

● 奇手妙手

 

奇手とは、奇抜な手段。かわったやり方。「売り上げ倍増の奇手を放つ」

妙手とは、碁・将棋で、他人には予想もできないうまい手。

 


 

当社は、「生き甲斐、働き甲斐、やり甲斐」をテーマに、シニア対象の

起業・創業の支援サービス業です。

今後、いろいろな施策が提案されると思います。

やはり、自己の〝夢の実現〟を抱え、〝自己実現〟に向けて、努力、

切磋琢磨していくことが、どのような状況に対しても、対応可能になる

のではないでしょうか。

少しでも、早めに〝気づき〟を認識していただき、〝後の祭り〟になら

ないようにして下さい。

 

● 後の祭り

 

時機を逸して無意味になり、気がついてもいまさら取り返しがつかない

ことのたとえ。 補説「後の祭り」が直接何をさすかについては、祭りの

すんだ後とする説(「増補俚言集覧」)や祭日後の山車(まつり)と

する説(「大言海」)、死後の祭りとする説(「日本のことわざ〈金子

武雄〉」)などがあるが、いずれも十分に立証されていない。

 

ご質問等は、当社「お問合せ」フォームより、お願い致します。

 

 

2021.9.23

株式会社シニアイノベーション

代表取締役 齊藤 弘美

トップへ戻る