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Coffee Blake-令和3年10月16日(土)「シニアサポーター」

日経新聞-2021,10.12の「シニアサポーター」では、「副業・兼業」について、

記事が掲載されております。

いろいろなアドバイスが掲載されておりますので、十分にご参考にして

下さい。

 

2021.10.16

株式会社シニアイノベーション

代表取締役 齊藤 弘美


 

シニアサポーター

 

定年後に嘱託で減収、副業でカバー

 

定年まであと3年です。

希望すれば定年後も今の会社で週3日は働けますが、収入は大幅に減ります。

子どもの教育費はこれからもかさみます。退職金に頼らず収入源を補うため、

嘱託になったら副業を始めようと思います。

どんな点に注意すればよいでしょうか。

 

就業規則や社会保険を確認

 

■ 人事部に直接相談

 

副業に対する考え方は近年、とても柔軟になっている。

厚生労働省の「副業・兼業の促進に関するガイドライン」では、業務に

支障がない限り「労働時間以外の時間については、労働省の希望に応じて

原則、副業・兼業を認める方向で検討することが求められる」と積極的に

推進している。

「二足のわらじ」を考えるとき、まず今の会社の就業規則を確認することが

重要だ。

労務問題に詳しいロア・ユナイテッド法律事務所代表の岩出誠弁護士は

「合理的な理由もなく会社が副業を禁止すると、不当な介入として損害

賠償の対象になる裁判例がある」と指摘する。

ただ、副業を認めない合理的な理由もある。

岩出さんによると、「兼業先が同業で競合関係にあり、企業秘密が漏洩

する可能性がある場合」と「例えば、兼業先の仕事が深夜になり過重労働

になるような場合」だ。

就業規則だけでは判断が付かないときは「職場の上司ではなく、人事部

などに直接相談したほうがいい」(岩出さん)

 

■ スキルを身につける

 

副業・兼業を始める前にそれなりのスキルを身につけたい。

厚労省はキャリアアップやキャリアチェンジを目指す労働者のための

教育訓練給付制度を設けている。(中略)

 

経済産業省も、地域の中小企業や小規模事業者の人材確保と働きたい人の

マッチングを支援するため、地域ごとに企業説明会などのセミナーを開催

している。

企業と直接交流することで、自分のスキルをどう生かせるかを確認できる。

新型コロナウイルス禍によるテレワークの広がりを背景に地方暮らしを

希望する人が増えている。副業を考えるとき、地方で働くことも視野に

入れると選択肢は広がる。

例えば、新潟県では都市部に暮らしながら移住せずに副業・兼業で働く

スタイルを支援する。

県外からの副業・兼業の形態で働く人の交通費や宿泊費の一部を助成して

いる。秋田県や島根県では、農業や漁業、観光業で複数の仕事を掛け持ち

する「複業」のための組合を設立。多様な働き方を提案している。

ただ、役所など公共機関に勤める非正規公務員として働く場合、「期間

限定で採用されることが多く、長期の雇用期間の保障はないことが多い

ことに注意が必要」(岩出さん)だ。

 

過重労働避け、やりがい追求

 

■ 社会保険や税金

 

複業の場合、社会保険料や税金はどうなるのか。会社に雇用されて働く

ケースでは、週の所定労働時間や月の所定労働日数が常時雇用者の4分3

以上など、比較的長時間働く場合は社会保険の加入対象になることがある。

本業が嘱託になり時間に余裕ができて副業の労働時間が長くなる場合は

確認する必要がある。加入手続きをしないと罰則が適用されることもある

ので気をつけたい。一方、商品販売など個人事業として収入を得る場合は

副業である限り社会保険料に影響はない。

税金については、会社に雇用される場合は「給与所得」、個人で働いた

報酬は原則「雑所得」になる。どちらも副業で年20万円を超えると確定

申告になる。20万円以内でも、確定申告で納め過ぎた税金が還付される

ケースがある。

 

■ 「経験資産」を生かす

 

収入を増やしたいあまり、過重労働になっては元も子もない。

政府は副業を支援するため、労災を認定する際に掛け持ちする会社の

労働時間を合算して判断する新制度を2020年に導入した。

岩出さんは「新しい仕事にチャレンジする場合はストレスも大きい。

メンタルも含めて自分で仕事量を調整することが重要だ」と指摘する。

仕事の質も大切だ。働きかた研究所の平田未緒代表は「自分がどんな

経験をしてスキルや知識を得てきたかの『経験資産』を振り返りどんな

ことで喜びを感じ、何を大切にしたいのかを見極める視点がとても大事だ」

と強調する。

最近、会社に縛られない「45歳定年」が話題になった。

平田さんは「経験資産を生かし、自分に再投資することで副業は本業にも

なりうる」と話す。(大久保潤)

 

● 定年後に賃金が減った人の減額率

 

  減額率   1〜10%     3.9%

       11〜20%   10.4%

       21〜30%    18.3%

       31〜40%    14.1%

          41〜50%    24.0%

                   51〜60%   10.5%

                   61〜70%     7.4%

                   71%以上  4.9%

                   無回答  6.4%

   (注)独立行政法人労働政策研究所・研修機構のデータから作成

 

● 副業者の数は増加傾向

 

     1992年    780万人

     1997年    820万人

     2002年   800万人

     2007年  1000万人

     2012年   1020万人

     2017年  1240万人

      (出所)総務省「就業構造基本調査」

 

● 副業の注意点

 

・就業規則の確認—協業関係にないか。過重労働にならないか

・スキルを身につける—-教育訓練給付制度などで支援を受けられる

・地方も選択肢—–UターンやIターンで地方に通う方法も

・保険や税金も忘れずに—労働時間、確定申告の手続きを確認

・無理せずにやりがいも—過重労働にならないように自己管理し、

            経験に基づいたやりがい発見を


 

以前の「代表のブログ」で私見を述べておりますが、「退職してからで

はなく、今から副業を開始する」ことが重要です。

「定年まであと3年ある」ならば、今からアクションを起こすべきです。

有給休暇や休日、祝日を活用して、〝スキルを身に付ける〟べきです。

安易に考えていては、〝副業・兼業で、副収入を得る〟には、時間が

必要であることを再認識して欲しいと思います。

 

 

2021.10.16

株式会社シニアイノベーション

代表取締役 齊藤 弘美

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