実践するドラッカー[行動編] ㉖
A lesson from P.F.Drucker
∵計画には修正がつきもの
アクションプランなくしては、すべてが成り行き任せとなる。
途中でアクションプランをチェックすることなくしては、成り行きの
中で意味のあるものとないものとを見分けることすらできなくなる。
『経営者の条件』—-p.7
方向がずれているのに、軌道修正をしないまま行動し続ける事は、時間や
労力の大いなる無駄となります。
行動を修正する唯一の方法が、アクションプランのチェックです。
アクションプランは一種の仮説の集合体であり、実践によって質と量を
検証します。
・質—成果はあがったか、そもそも成果のあがらない行動ではないか。
・量—時間や行動範囲など、量は足りているか。
行動の修正は、詰まるところ、「やめる」「始める」「減らす」「増やす」の
四種類しかありません。
一日、一週間、一か月単位で量と質をチェックすれば、やめるべきこと、
増やすべきことなどが見えてきます。
成果は、行動を管理できたかどうかにかかっています。
A lesson from P.F.Drucker
∵必ず期限を決める
あげるべき成果を誰かが責任を持つべき仕事としなければならない。
そしてこの仕事の割り当てが意味をもつためには期限を定めなければ
ならない。期限のない仕事は割り当てられた仕事ではなく、もてあそ
ばれる仕事にすぎない。
『創造する経営者』—p.293
期限がなければ、計画とはいえません。
計画の本質は、約束(コミットメント)です。
自分との約束、人との約束、いずれにしても「いつまでに」「誰が」
「何を行うか」を約束することなしには、計画自体が無意味となります。
期限のない仕事は、実際に行動を起こさなくても許されてしまいます。
それでは、いつまで経っても成果はあがりません。
資格取得試験ならば、いつ合格したいかを決め、そこから逆算して計画を
立てます。
働きながらの受験勉強となると、一日に使える時間の量はせいぜい二時間
程度でしょう。現在の自分の知識レベルから見てどれくらいの勉強時間が
必要かを想定し、いつまでに何をすべきか、期限を区切ってアクション
プランを立てるという具合です。
どんな行動にも、時間という貴重な資源が必要です。
計画には、時間配分を必ず織り込んでください。
この続きは、次回に。