P.F.ドラッカー 「仕事の哲学」⑭
□ 価値観に反する組織にいるべきではない
得るべきところはどこかを考えた結果が、いま働いているところでない
ということならば、次に問うべきは、それはなぜかである。
組織が堕落しているからか、組織の価値観になじめないからか。
いずれかであるならば、人は確実に駄目になる。
自らの価値観に反するところに身を置くならば、人は自らを疑い、自らを
軽く見るようになる。
—-『非営利組織の経営』
● 堕落
1. 生活がくずれ、品行がいやしくなること。節操を失うこと。
身をもちくずすこと。「酒がもとで―する」
2. 物事がその本来あるべき正しい姿や価値を失うこと。
「小説も―したものだ」「政治の―」
□ 辞めることが正しいとき
組織が腐っているとき、自分がところを得ていないとき、あるいは成果が
認められないときには、辞めることが正しい選択である。
出世はたいした問題ではない。
—『非営利組織の経営』
□ 植え替えられれば燃える
企業という柔軟で流動的な組織さえ、人を同じ仕事、同じ環境に閉じ込め
ようとする。閉じ込められているほうは飽きる。
燃え尽きたのではない。違う種類の挑戦に応ずべく、新しい環境に置かれ
ること、すなわち植え替えられることが必要なだけである。
—-『乱気流時代の経営』
□ 変化が自らに刺激を与える
自らに刺激を与えるうえでも、ある種の変化が必要である。
この必要は、ますます人が長生きするようになり、長く活動できるように
なるにつれて大きくなる。変化といっても、かけ離れたところに移る
必要はない。
—-『非営利組織の経営』
□ 心地よくなったら変化を求めよ
日常化した毎日が心地よくなったときこそ、違ったことを行なう自らを
駆り立てる必要がある。
—-『非営利組織の経営』
□ 進路を決めるのは自分自身
仕事を変え、キャリアを決めるのは自分である。
自らの得るべきところを知るのは自分である。
組織への貢献において、自らに高い要求を課すのも自分である。
飽きることを自らに許さないよう予防策を講じるのも自分である。
挑戦し続けるのも自分である。
—-『非営利組織の経営』
この続きは、次回に。