P.F.ドラッカー 「仕事の哲学」⑰
DRUCKER SAYINGS ON INDIVIDUALS
第7章 起業家精神
起業家として成功する者は、
女神の口づけやアイデアのひらめきを待ってはいない。
彼らは仕事をする。大穴は狙わない。
—-『イノベーションと起業家精神』
□ 企業家精神とは気質ではない
企業家精神とは気質ではない。実際のところ私は、過去三○年間、いろ
いろな気質の人たちが起業家的な挑戦を成功させるのを見てきた。
—-『イノベーションと起業家精神』
□ 起業家に向かない人たち
確実性を必要とする人は、起業家に向かない。そのような人は政治家、
軍の将校、外国航路の船長など、いろいろなものに向かない。
それらのもの全てに意思決定が必要である。意思決定の本質は、不確実性に
ある。
—-『イノベーションと起業家精神』
□ 企業家精神とは行動である
意思決定を行うことのできる人ならば、学ぶことによって、起業家的に
行動することも、起業家となることもできる。
企業家精神とは、気質ではなく行動である。
—-『イノベーションと起業家精神』
□ 天才的なひらめきはいらない
オーナー起業家に天才的なひらめきがあるというのは神話にすぎない。
私は四○年にわたってオーナー起業家たちと仕事をしてきた。
天才的なひらめきをあてにするオーナー起業家は、ひらめきのように
消えていった。
—–『未来企業』
□ 起業家精神の定義
起業家は、変化を当然かつ健全なものとする。彼ら自身は、それらの
変化を引き起こさないかもしれない。しかし、変化を探し、変化に
対応し、変化を機会として利用する。
これが、起業家および企業家精神の定義である。
—-『イノベーションと起業家精神』
□ 本物変化と一時の流行を見分ける
変化を観察しなければならない。その変化が機会かどうかを考えなければ
ならない。本物の変化か一時の流行かを考えなければならない。
見分け方は簡単である。本物の変化とは人が行うことであり、一時の流行
とは人が話すことである。
—–『ネクスト・ソサエティ』
この続きは、次回に。