P・F・ドラッカー「創造する経営者」㊿-4
□ コストポイントを分類する
コストポイントは、四つに分類される。
(1) 生産的コスト
これは、顧客が必要とし喜んで代価を支払ってくれる価値を提供するための
活動のコストである。生産や販促のコストがこれに属する。
包装によって差別化を行えるのならば包装のコストもこれに属する。
(2) 補助的コスト
経済価値は生み出さないが、経済活動の一環として不可避なコストである。
例えば輸送のコストである。管理費のうち受注事務、製品検査、人事、
経理のコストがこの種のコストに属する。
それらの活動は理想上の企業では無視できるはずのものである。
しかし、現実の機械が摩擦によってエネルギーを消耗するように、現実の
企業はこれらの活動を必要とする。
(3) 監視的コスト
何かをもたらすためではなく、何か悪いことが起こらないようにするための
活動のコストである。あらゆる企業が、製品が売れなくなったり技術が
競争力をもたなくなったりしたことを早く知るための警報を必要とする。
仕入れ先や流通業者の状況を知るための活動のコストもこの種のコストに
属する。
この続きは、次回に。